百田尚樹氏が流布するデタラメに対する指摘・4

蒋介石は一度も「南京大虐殺」に言及せず

 中国国民党の総統・蒋介石は、もともと南京にいた人です。しかし彼は、日本軍が攻めてきたことを知ると、南京の防衛はさっさと部下にまかせて、南京を出てしまいました。そののち終戦に至るまで、蒋介石は中国人民向けに何百回ものラジオ演説を行なっています。ところが、その中で彼はただの一度も、「南京で大虐殺があった」等のことは言っていません。もし大虐殺があったのなら、これは非常に不自然なことです。蒋介石の認識の中にも「南京大虐殺」はなかったのです。

http://www2.biglobe.ne.jp/remnant/nankingmj.htm

1938年7月7日に発表した「日本国民に告ぐ」の中で、日本軍が占領した地区で虐殺を行っているとの指摘があります。

日本国民に告ぐ
(昭和十三年七月七日 於漢口)
二 暴を以て徳に報ゆる日本軍閥
(略)
 また日本軍が占領したどの地区においても掠奪、暴行火附けを行つた余勢で、わが方の遠くに避難出来なかつた無辜の人民および負傷兵士に対しても大規模な屠殺が行はれた。また数千人を広場に縛してこれに機銃掃射を加へ、あるひは数十人を一室に集めて油を注ぎ火炙りに処し、甚しきに至つては殺人の多少を以て競争し、互ひに冗談の種としてゐる。
(略)

http://www.geocities.jp/yu77799/shoukaiseki.html

日本軍による虐殺は南京以外でも頻発していましたので、特に南京を強調していませんが、「日本軍が占領したどの地区においても」とあるように南京が除外されているわけではありません。
したがって、これも久保氏のデタラメです。

否定論信仰に身も心も捧げた百田氏には理解できないかも知れませんが。