「集団的自衛権は徴兵制につながるのか?」という番組

27日夜にあるそうです。
「集団的自衛権と徴兵制」をテーマに生放送で議論 中谷元(自民党)×萱野稔人(津田塾大学教授)
ただ「集団的自衛権は徴兵制につながるのか?」という問いに関しては、「徴兵制」というものをどのように想定するかによって答えが変わり得るのでその辺注意して視聴すべきです。

例えば、「徴兵制」を20歳の若者全てに2年間の兵役を強制する制度と限定するなら、「集団的自衛権は徴兵制につながるのか?」などと考えても実りある議論は期待できないでしょう。20歳の若者全てに2年間の兵役を強制する制度などは集団的自衛権と関係なく、そもそも現実味の薄いものだからです。“集団的自衛権と徴兵制は関係ない”という予定通りの答えが出て終わるだけです。
このテーマで検討するのであれば、規模の大小を問わず本人の意思に関係なく兵役(それがいかなる形態のものであれ)を強制する制度、と定義するべきでしょうね。

つまり、軍事的に有意義な専門技術を有する民間人を強制的に兵役に就かせる、というのがひとつの基本的な形態です。
最近報道された「「民間船:有事の隊員輸送 船員を予備自衛官として戦地に」毎日新聞 2014年08月03日 09時14分(最終更新 08月03日 11時56分)」は、軍事的に有意義な専門技術を有する船員を、事実上強制的に予備自衛官としてしまう制度に関する報道です。
“最近の軍隊は専門性が高く素人では役に立たない”というのは、よく言われる徴兵制否定論のひとつですが、これは逆に専門知識を有する民間人を徴兵することのメリットを主張しているようなものです。教育に時間のかかる高度の専門性を有するような兵種は、自衛隊内でも不足しているわけで有事になれば尚更です。有事になって専門技術を有する隊員が不足しても簡単に育成補充できない以上、民間から専門技術を有する人間を徴兵した方が効率的です。

集団的自衛権行使容認で自衛隊が海外展開する可能性が出てきた以上、派兵先で医療や建築、通信、気象、語学などの専門知識を有する者が必要になるでしょうが、それは現在の自衛隊内で賄える規模なのか、という検討は必要です。

専門技術者以外にもそもそも士官・下士官・兵の比率が著しくアンバランスな自衛隊において頭数としての隊員が足りているとも思えませんが、集団的自衛権行使容認によって変わる防衛戦略上の影響をどのように受けるのかについても検討は必要でしょうね。

集団的自衛権と徴兵制」をテーマに生放送で議論 中谷元自民党)×萱野稔人津田塾大学教授)

THE PAGE 8月23日(土)14時51分配信
中谷元自民党衆議院議員、左)、萱野稔人津田塾大学教授、右)
集団的自衛権は徴兵制につながるのか?
 THE PAGEは27日午後9時30分から、安倍政権が閣議決定した集団的自衛権の行使と、懸念の声がある徴兵制の議論をテーマに、「THE PAGE 生トーク 集団的自衛権は徴兵制につながるのか?」を生放送する。
 ゲストには、元防衛庁長官中谷元自民党衆議院議員、聞き手には、萱野稔人津田塾大学教授をむかえる。視聴者からはツイッターフェイスブックで質問とコメントを募集する。ツイッターハッシュタグ #thepage_jpに寄せられたコメントも紹介する。
【番組URL】
http://thepage.jp/detail/20140823-00000009-wordleaf
 質問とコメントの宛先は以下の通り。
ツイッター
THE PAGE のアカウント@thepage_jp宛に、冒頭に「質問」と書いて送信ください。
(例)「@thepage_jp 質問 集団的自衛権は徴兵制につながりますか? #thepage_jp」
■フォーム
以下のご要望フォームから送信ください。
http://thepage.jp/docs/info/notice.html
フェイスブック
THE PAGEのページの下にあるフェイスブックと連係したコメント欄に記入してください。
http://thepage.jp/detail/20140823-00000009-wordleaf
ツイッターハッシュタグ
#thepage_jp
【番組概要】
番組名:<THE PAGE 生トーク集団的自衛権は徴兵制につながるのか? 
出演:中谷元自民党)×萱野稔人津田塾大学教授)
日時:8月27日(水)午後9時30分〜同10時15分
番組URL
http://thepage.jp/detail/20140823-00000009-wordleaf

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140823-00000009-wordleaf-pol