「SMバー問題で『税金でSMバー行くな』という報道は捏造報道だった件」は捏造だった件

SMバー問題で『税金でSMバー行くな』という報道は捏造報道だった件
また適当なことを・・・

「法律違反でもない、税金でもないお金でSMバー言った事の何処が問題なのか?」→問題だよ

青木文鷹 @FumiHawk
@kokuramusen2282 それなら間違いではないですね。ただ、法律違反でもない、税金でもないお金でSMバー言った事の何処が問題なのか?という話になるので、キャバOKSMバーNGの現状では「差別問題」になります。

http://togetter.com/li/736975

とこんなことをを言っていますが、さすがに呆れます。
政治資金収支報告書の根拠法になる政治資金規正法には以下のように書かれています。

(基本理念)
第二条  この法律は、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにすることを旨とし、これに対する判断は国民にゆだね、いやしくも政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制することのないように、適切に運用されなければならない。
2  政治団体は、その責任を自覚し、その政治資金の収受に当たつては、いやしくも国民の疑惑を招くことのないように、この法律に基づいて公明正大に行わなければならない。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO194.html

政治資金について「民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財である」と書かれているように、政治資金収支報告書に記載される収入は、“国民の浄財”であるわけで「税金でもないお金でSMバー言った事の何処が問題なのか?という話」になんかなりません。
仮に政党助成金と全く関係なしに、支持者からの寄付だけで収入が成立していたとしても、法に「適切に運用されなければならない」と明記されている以上、政治活動と無関係の遊興に使っていいわけありません。

「キャバOKSMバーNGの現状では「差別問題」になります」→それ以前に政治活動と無関係の遊興であればアウト

そもそも政治資金の支出としてキャバはOKだという根拠は何なんでしょうか?
政治活動上の費用であれば、キャバだろうがSMバーだろうが問題はありません。今回のSMバーにしても、その利用が政治活動目的であると示すことが出来れば、何の問題もないでしょう。逆に通常の飲み屋であっても、政治活動とは無関係であれば問題です。
しかし、一般的に言って、通常の飲み屋であれば支持者との会合などとしての説明がつきますが、SMバーではそういう説明がつきにくいわけです。重要なのは、「国民の疑惑を招くことのないよう」な説明が出来るか否かであって「差別問題」ではありません。

このような的外れな擁護は頭が悪すぎます。

「税金は入っていない」?

これもひどい。

青木文鷹 @FumiHawk 2014-10-26 13:48:08
14)…とまあ、現在公開されている政治資金収支報告書で、SMバー代金を計上した政治団体へ迂回も含め税金は入っていない事が確認出来た。公開情報当るだけで分かる事すら確認せずに「SMバーに税金使うな」と言っているメディアの情報は、誤報ですらなくもはや『捏造による印象操作』のレベル。

http://togetter.com/li/736975

仮に直接の寄付のみで政党助成金が入っていなかったとしても、“国民の浄財”であることに変わりはなく「SMバーに税金使うな」の表現に問題があるわけではありませんが、そもそも「税金は入っていない」というのは事実でしょうか?
宮沢会の2010年の収入総額は90,172,631円、そのうち寄付は25,230,000円、その他の事業収入が64,940,000円です。全体の3分の2がパーティ収入であり、特に2010年2月8日(東京)で1500万円、4月21日(大阪)で1100万円、11月29日(東京)で1600万円と、3回のパーティで5000万円近く、収入総額の半額以上をたたき出しています。

日時場所       金額  人数 平均金額
2010年 2月 8日(東京) 1517万円 265人 5.7万円
2010年 4月21日(大阪) 1100万円 147人 7.5万円
2010年11月29日(東京) 1585万円 315人 5.0万円

これらのパーティには多くの政党関係者が参加しているはずですが、それらに「税金は入っていない」ことの証明などできません。青木氏は一部の政党支部との1年分のみの授受だけを見て「税金は入っていない」と断言していますが、杜撰もいいところです。(ちなみに宏池政策研究会から600万円の寄付を受け取っており、宏池政策研究会は園田博之後援会から15万円の寄付を受け取っており、園田博之後援会は自民党熊本県第四選挙区支部から1793万7200円の寄付を受け取っています。私が見つけた額が小さいとは言っても税金が入っていることにちがいはありません。)

政治資金を税金ではなく寄付で賄えば問題ない?

今さらこんな指摘をしなければならないほど、市民レベルの政治汚職に関する認識が低下しているのでしょうか。
多額の寄付をできるのは資産家や企業などですが、そういったところから献金を受け取っている政治家がどのような政治をするのかくらい考えられませんか。自分に多額の寄付をしている特定企業に有利な立法などの利益誘導に走るのが常であり、寄付する資力のない一般市民の利益が無視される懸念があり、それが問題視されたからこそ、企業献金を禁止し、政党助成金の制度ができたわけです。
自民党は元々企業などの利益誘導を得意とした政党ですから、収入源は政党助成金よりも企業献金の方が主だと言っていいでしょう。“税金を使っていない”ことを良しとするなら、露骨な利益誘導を是とするに等しいわけで、日本の政治は何十年も逆戻りすることになります。
まして税金ではなく献金だからと言って、「税金でもないお金でSMバー言った事の何処が問題なのか?」などと主張するのは民主主義の自滅を主張するようなものです。
企業などの献金を使って遊興に耽るような政治家が国民の代表としてふさわしいのか、という視点がまるで抜け落ちていますし、事実上企業による接待で政治が動くことを許容するのか、という問題でもあります。

政治資金規正法の基本理念を市民自ら壊すのか

(基本理念)
第二条  この法律は、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにすることを旨とし、これに対する判断は国民にゆだね、いやしくも政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制することのないように、適切に運用されなければならない。
2  政治団体は、その責任を自覚し、その政治資金の収受に当たつては、いやしくも国民の疑惑を招くことのないように、この法律に基づいて公明正大に行わなければならない。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO194.html

「税金でもないお金でSMバー言った事の何処が問題なのか?」などと嘯く市民では、政治資金規正法の基本理念が泣きますよ。
私は「記者の質問がバカすぎるし、こんな問題に焦点があてられること自体、日本社会の政治的未熟さを感じさせる」とは言いましたが、政治活動費の不正使用が問題ないとは言ってません。政治活動目的ではない支出が政治資金収支報告書に載ることは、原資が税金であるか否かに関わらず問題です。
言っておきますが、寄付している人だけの問題でもありません。
政治家に寄付してもこのように政治家関係者の遊興目的で使われる、という認識が国民に広まれば、他の政治家に対する寄付に躊躇するようになり、「政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制する」ことにつながります。

こんな基本的なことすら、今さら説明が必要なんですかね?