安倍「兵士として役に立つためには相当時間がかかる」陸上自衛隊は入隊後半年で第一線部隊に配属されるんですが・・・。

どこぞの軍オタそっくりな徴兵制非合理論が首相レベルで展開されるようになりましたね。

無責任なレッテル貼りだ…「徴兵制」批判に首相

読売新聞 7月14日(火)9時26分配信
 安倍首相は13日、自民党のインターネット番組に出演し、今国会で審議中の安全保障関連法案への「徴兵制につながる」との批判について、「典型的な無責任なレッテル貼りだ。徴兵制は明確に憲法違反で、憲法解釈で変える余地はない」と強調した。
 また、「民主党集団的自衛権にかかわる対案を出していない。ちゃんと対案が出れば、どちらの案がいいのかと国民の前で議論もかみ合ったのではないか」と述べ、民主党の対応を批判した。
最終更新:7月14日(火)9時26分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150713-00050090-yom-pol

徴兵制、合理性ない=安倍首相

時事通信 7月13日(月)22時16分配信
 安倍晋三首相は13日夜、自民党のインターネット番組で、安全保障関連法案と徴兵制導入を結び付ける議論があることについて、「徴兵制を導入する合理的な理由はない」と重ねて否定した。
 首相は「防衛装備のハイテク化」を挙げ、「兵士として役に立つためには相当時間がかかる。(徴兵制では)教育が終わったら辞めてしまう。自衛隊にとって負担にしかならない」と説明した。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150713-00000154-jij-pol&pos=3

以下は防衛省サイトで公開されている陸上自衛隊の教育訓練に関する記事です。

新隊員前期教育修了について

 「新隊員前期教育修了」について紹介します。
今春に入隊した新隊員約8,100名は、約3ヶ月間にわたる教育を修了しました。
 新隊員前期教育では、陸上自衛官として部隊で勤務するために必要な基礎的かつ共通的な内容の教育を受けました。
 今後、指定された職種ごとに分かれ、専門的な教育を約3か月間受けたのち、第一線部隊における活躍が期待されます。

http://www.mod.go.jp/gsdf/news/train/2015/20150709.html

今年の4月に入隊した陸自自衛官8000人が、既に3ヶ月の前期教育を終え、今後専門的な教育を3ヶ月受けた後は「第一線部隊における活躍が期待」されているわけです。つまり、入隊後半年で第一線部隊に配属できる程度には訓練できるわけです。
ところで陸上自衛隊佐官出身の自民党政治家・佐藤正久氏はこんなことを言っています。

 「穴を掘って近接戦闘で小銃を撃つ、という時代ならいざ知らず、現代戦では、高性能の兵器やシステムを使いこなすことが求められる。高校や大学を出て入隊した若者がこうした域に達するには、大体10年かかる。日本人の価値観に照らしても、徴兵制が受け入れられる土壌はない。徴兵制の導入は非現実的というほかない」

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150623/plt1506231532004-n1.htm

訓練に10年かかると言う佐藤議員が嘘をついているのか、6ヶ月で第一線部隊に配属するという防衛省が嘘をついているのか、指摘するまでも無いでしょう。

陸自に比べて専門性が高いであろう空自についても基礎教育と術科学校で6ヶ月〜1年3ヶ月程度の教育で、各部隊に配属されています。

入隊後、たとえば任期制自衛官は約3ヶ月、一般幹部候補生は約1年の比較的長期にわたり、自衛隊の学校や教育部隊などで徹底した基礎教育を受けます。そこで自衛官として必要な資質を養い、基礎的な知識・技能を修得します。それが終了すると職種に応じて専門的な技術を身につけるため各「術科学校」に進み、卒業後部隊に配属されます。各部隊では、任務を遂行しながら段階的に知識や技術のレベルを向上させる実務訓練や、定期的に行われる演習などを通じて、組織としての能力向上を図っています。

基礎教育課程を修了すると、「術科学校」へ進み、専門的知識・技術を身につけます。術科学校には、「第1術科学校」(航空機整備等:浜松)、「第2術科学校」(レーダー整備等:浜松)、「第3術科学校」(後方業務等:芦屋)、「第4術科学校」(通信気象等:熊谷)、「第5術科学校」(航空管制等:小牧)があり、多彩な職域に応じた専門性を修得します。術科学校における教育は、初期段階から専門的な能力を引き上げて、職域のエキスパートへと育成することを目的としています。職域によって期間は異なりますが、約3ヶ月から1年間で履修します。術科学校卒業後は、各部隊に配属され、任務に従事しながら段階的に知識やレベルを向上させる実務訓練、定期的に行われる演習などを通じて、能力の向上を図っていきます。

http://www.mod.go.jp/asdf/recruit/saiyou/kyouiku_kunnren/

「「防衛装備のハイテク化」を挙げ、「兵士として役に立つためには相当時間がかかる。(徴兵制では)教育が終わったら辞めてしまう。自衛隊にとって負担にしかならない」」などと騙る某首相や某軍オタ連中は、防衛省公式サイトの情報くらいちゃんと把握しておいて欲しいものです。