自民党議員によるSLAPP訴訟の事例

美しい国」では、自民党議員がやらかすSLAPP恫喝は見逃される傾向が強いので、備忘録的に。

自民党丸山和也参院議員

2015.10.24 05:50

自民・丸山氏が敗訴 仙谷氏発言めぐり

 平成22年、民主党仙谷由人官房長官(当時)の発言で名誉を傷つけられたとして、自民党丸山和也参院議員が国に550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は23日、請求を棄却した。判決によると、丸山氏は22年10月の参院委員会で、尖閣諸島沖縄県石垣市)沖の中国漁船衝突事件への対応に関し仙谷氏に質問。仙谷氏はその後の記者会見で「いいかげんな人のいいかげんな発言に関与するつもりはない」と述べた。

http://www.sankei.com/affairs/news/151023/afr1510230034-n1.html

自民党政調会長稲田朋美衆院議員

稲田朋美氏の請求棄却 「在特会と蜜月」の週刊誌報道

阿部峻介
2016年3月11日18時56分
 「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と近い関係にあるかのような記事で名誉を傷つけられたとして、稲田朋美自民党政調会長(57)が週刊誌「サンデー毎日」の発行元だった毎日新聞社に慰謝料など550万円と謝罪記事の掲載を求めた訴訟の判決が11日、大阪地裁であった。小池明善裁判長は「論評の域を逸脱しない」と判断し、稲田氏の請求を棄却した。
 同誌は2014年10月5日号で「安倍とシンパ議員が紡ぐ極右在特会との蜜月」と題する記事を掲載。稲田氏の資金管理団体献金した人の中に在特会幹部とともに活動する人が8人いると指摘し、「在特会との近い距離が際立つ」などと書いた。判決は、この内容は真実で公益性もあると認定。表現も真実にもとづく論評であり、稲田氏への攻撃を意図したものと読み取ることはできない、と述べた。(阿部峻介)

http://www.asahi.com/articles/ASJ2Y4FDHJ2YPTIL00P.html

自民党甘利明衆院議員

2016.03.09

甘利明元大臣、テレ東取材を中断し提訴「日本は終わりだ。もう私の知ったことではない」

文=上田眞実/ジャーナリスト

取材拒否の空席を映したら名誉毀損

 原発事故の記憶も生々しい11年の6月、『週刊ニュース新書』で原発事故問題を取り上げる企画が持ち上がった。「東日本大震災による原発事故後、政治家が事故が起きるまでにどのような安全対策を行ってきたのか?」という「原発と政治家」を検証するのが目的だ。そこでA記者は、自民党の有力な原発推進派で第一次安倍内閣経済産業大臣を二期務めた甘利明氏に対して取材を試みた。
 A記者は吉井氏が作成した「質問主意書」を示して「今後の原発政策のあるべき姿」を質問し、津波被害の想定に誤りがあったのではないかという問題について取材を進め、「それまで津波に備えよという指摘はなかった」と答えた甘利氏はA記者から「指摘はされていた」と切り返され、それを認めるとその後言葉に詰まり、隣室に姿を消した。取材をボイコットしたのである。
 隣室に呼ばれたA記者は甘利氏から「取材の録音テープを消せ、番組を放送するな」と言われ膠着。仕方なく番組は甘利氏が取材を拒否したことの象徴として「取材は中断となりました」とナレーションを入れ「空席」を映した。これが甘利氏がテレビ東京とA記者を含む番組関係者を訴えた理由だ。
 この番組は11年6月18日、『震災100日 政治は何をしているか』と『原発自民党 その功罪』をテーマとして放送された。甘利氏は「空席」が映されたのを見て激怒。「名誉毀損だ、訂正放送を入れろ」とテレビ東京にねじ込んだ。これを受けて『週刊ニュース新書』は翌週25日の放送で甘利氏に謝罪した。アナウンサーが「甘利明氏にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます」と深々頭を下げた。だが、事はこれで済まなかった。
これがスラップ訴訟の始まりだったのである。
 甘利氏は11年6月末、テレビ東京と番組の取材記者、キャスター、プロデューサーを名誉毀損で提訴した。損害賠償請求金額は合計1100万円だった。

http://biz-journal.jp/2016/03/post_14149.html