「安倍総理の存在そのものが国難であることに関する質問主意書」(2017年9月28日提出(第194回国会))をテキスト化しておく。

2017年9月28日に「安倍総理の存在そのものが国難であることに関する質問主意書」なるものが参議院で出されました(提出者:小西洋之)。
10月8日時点ではpdfのみで公開されていましたので、とりあえずテキスト化してみました。

何というか、ブクマ(10月8日時点ではてブ数120以上)とか見る限り、中身を読まずにタイトルだけで低評価している向きを感じましたので。
指摘内容は結構まともな批判になっています。

安倍総理の存在そのものが国難であることに関する質問主意書

一 安倍総理は平成二十五年三月二十九日の参議院予算委員会において、私小西洋之による「日本国憲法において個人の尊厳の尊重を包括的に定めた条文は何条ですか」等との事前の十分な通告に基づく質疑に対し、「それをいきなり聞かれても、今お答えできません」などと答弁し、日本国憲法の目的である個人の尊厳の尊重を定める条文であるとともに、歴代政府解釈により憲法第九条において限定された個別的自衛権の行使を合憲とし同時にあらゆる集団的自衛権の行使を違憲とする唯一の根拠条文である憲法十三条の存在もその趣旨も何ら知らず、かつ、勉強すらもしていないことを満天下に知らしめた。
 このように、日本国憲法の目的の根拠条文である第十三条の趣旨等を全く知りもしない、日本国憲法の基本原理である平和主義が具体化した規定である第九条の歴代政府解釈を理解すらしていない内閣総理大臣が存在することとなったこと自体が、日本国民にとってこの上ない国難であると考えるが、安倍内閣の見解を示されたい。

二 平成二十六年七月一日の憲法第九条の解釈変更に係る閣議決定は、「昭和四十七年政府見解の恣意的な読替えという、法解釈ではない単なる不正の手口によるもの」である、「昭和四十七年政府見解を恣意的に読み替えるという論理性を欠いた手法で一方的に変更した、立憲主義の破壊」であるということが平成二十八年十一月十六日の参議院憲法審査会等で示された民進党の党見解である。
 すなわち、昭和四十七年政府見解の中の「外国の武力攻撃」の文言を恣意的に読み替え、当該見解の中に限定的な集団的自衛権行使を許容する憲法第九条解釈の「基本的な論理」なるものをねつ造するという不正行為による絶対の違憲である解釈変更に基づく限定的な集団的自衛権の行使によって日本国民が戦死を強いられるとともに、当該解釈変更等によって憲法が立脚する立憲主義及び法の支配そのものが破壊されてしまっている状況こそ、日本国民にとって究極の国難であると考えるが、安倍内閣の見解を示されたい。

三 安倍総理に対して、広く国民世論において加計学園森友学園の問題に関する疑惑がもたれていることは国難には該当しないのか。

四 安倍総理に対して、広く国民世論において加計学園森友学園の問題に関する疑惑がもたれているにも関わらず、その疑惑解明のための憲法第五十三条に基づく臨時国会召集要求を葬り去る「国難突破解散」が白昼堂々行われる議会制民主主義及び法の支配の破壊の事態は国難には該当しないのか。

 右質問する。

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/194/syup/s194027.pdf

いずれもとても重要な論点ですが、どうせ政府答弁は「~の意図するところが必ずしも明らかではない~」というまともに答えないものになるに決まっていますからね。

とりあえず、タイトルだけでネタ扱いしてしまうのではなく、中身をちゃんと読んでみて考えることをお勧めします。