このツイートはちょっとどうかと思う

養育費絡みで左右がもめていた件に関連してこういうツイートがありまして。

マジレスとしては規定通り支払っていてもある日突然養育費増額の調停を申し立てられるケースもあるそうですから「100%阻止」はできないですね。

個人的な意見としては、養育費交渉を受任した弁護士が報酬をとること自体は当然の権利だと思います。その報酬が、実質的に依頼者が養育費として受け取った資金から支払われるのもまあ避けようがないことで、やむをえないと思います。
ただ「養育費から報酬をとる」行為を字面どおり受け取ると、違和感を覚えることも確かです。実際、非親権親からの養育費の振込先を弁護士の口座としているケースもあるようで、この場合は文字通り、養育費から天引きして弁護士が報酬としているわけで、養育費という性質上からすればかなり問題のある運用だと思います。

個人的にはこれに似たような事例として、例えば、公的年金を担保とした貸付は駄目だとか、生活保護費を天引きすることは認められないとかのケースが想起されます。
まあ、弁護士がやっている以上、この運用が明確に違法だということは無いのでしょうが、子の養育費のための資金として振り込まれたものから直接弁護士が報酬として天引きする運用は、倫理的にどうかとは思いますね。

“養育費を受け取った親権者が弁護士に報酬を払うのだから結局は同じことだ”という意見もあるでしょうが、親権者に間接強制の罰金を非親権親に支払う義務が科されている場合に非親権親が支払うべき養育費から罰金を天引きして支払うことを裁判所は認めていませんので、養育費は債務と相殺すべきではないというのが一般的なはずです。
弁護士報酬の場合のみ養育費からの天引きを認めるのであれば、養育費の趣旨から言ってもかなり例外的な運用と言えるでしょう。

それを踏まえると、「「ちゃんと養育費を支払う」こと」で「弁護士は手も足も出ません」といった発言はちょっとどうかと思いました。