豊田市の虐待死事件裁判について高裁で地裁判決よりも軽くなることを求めて署名した件

この件。
豊田市のみつご虐待死事件の母親が子育てしながら罪を償えるように、執行猶予を求めます!

署名しました。

まあ、厳密には執行猶予ではなく懲役1年6か月とかにして確定判決までの収監期間をもって服役を終えるような量刑が良いのではないかと思いますが。
傷害致死の法定刑が3年以上の有期懲役なので酌量減軽で1年6か月にすることは法律上はできるはずですが、そういう判例は無さそうな気がしますので懲役3年執行猶予5年あたりが妥当かも知れません。
ちなみに母親が子ども一人を殺害した2014年の事件では懲役3年執行猶予5年の判決が出ています。

2014.12.23 08:26更新

「精神上の問題抱え…」小1男児殺害で心神耗弱認定、母親に猶予判決 京都地裁


 京都市山科区市営住宅で5月、小学1年の長男=当時(6)=の首を絞めて殺害したとして殺人罪に問われた母親で無職の女(35)の裁判員裁判の判決公判が22日、京都地裁で開かれ、和田真裁判長は懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役5年)を言い渡した。
 判決理由で和田裁判長は「落ち度のない尊い命が奪われた結果は極めて重大」とした上で「犯行当時、精神上の問題を抱えており、正常な行動をとることが著しく困難だった」と心神耗弱を認定。「治療に専念させた後、真摯(しんし)な反省を求めるのが相当」と執行猶予を付けた。
 判決によると、女は5月、同区の市営住宅で長男の首を手で絞めるなどして窒息死させた。

https://www.sankei.com/west/news/141223/wst1412230014-n1.html

今回の事件・判決について色々思うところもありますが、上記の署名サイトにも3月19日付と3月22日付の追記があり、それを読んだ上で署名しようと思った次第。
事件そのものは2018年1月ですから、被告は既に1年以上子どもと引き離されています。個人的な信条として、子どもにとって最善なのは虐待する親を排除することではなく虐待しない親に育てられることだと考えていますので、親子関係を損なわせることの無いように配慮してほしいという思いがあります。

服役中でも親子交流がちゃんとできるほどの体制が整っているならともかく、それはあまり期待できませんしね。

この事件で子どもが一人死んでいることの重さについては被告が一番よく理解していると思いますので被告に対してではないのですが、実は「三つ子育ての過酷さ」を理由での減軽嘆願にはあまり共感できませんでした。
この件に限らず、虐待や殺人などの事件の多くはそこに至るまでにそれぞれの事情があります。残虐極まりない事件であっても犯人は悪魔なわけではなく、そこに至る過程があります。世間一般ではその事情をニュース報道によってしか知ることができませんが、その多くは警察・検察のリーク情報に拠っています。母親による幼子殺害の場合では擁護する声があがりがちですが、この事件の被告に凶行に至らしめる事情があったように、母親による幼子殺害以外の事件でも擁護に値する事情もあり得るんですよね。
「三つ子育ての過酷さ」を強調した擁護は母親による幼子殺害だけ特別視しているようで違和感を覚え、故に共感できなかったわけです。

3月19日付追記で裁判傍聴した人から聞いた話が追加され、3月22日付追記で被告のメッセージが追加され、それを読んだことで共感できましたので署名したという感じです。