してもいない約束を“守れ”とか約束守ってるのに“守れ”とかいうのは普通にクレーマーだと思うんだけどね。

韓国にとっては勝敗はどっちでも良さそうな気がする - 誰かの妄想・はてなブログ版
上記記事にこういうコメントがついています。

日本政府は何度も国と国との約束を守ってほしいとコメントしてる。つまり約束を守るだけで日韓問題は全て解決する。簡単でしょ?
aobyoutannのコメント2019/09/24 20:12

https://b.hatena.ne.jp/entry/4674869042126660194/comment/aobyoutann

aobyoutann氏は信仰心篤いためか、日本政府が公式には「輸出管理」は徴用工訴訟の報復ではないと言っているにも関わらず、徴用工問題と「輸出管理」を関連付けて当然としているのでしょうかね。
仮に、aobyoutann氏のいう「国と国との約束」とやらが、徴用工問題に絡む日韓請求権協定などを指すのであれば、そもそも、歴史問題の不満から貿易規制を行うのは「我々は、自由、公平、無差別で透明性があり予測可能な安定した貿易及び投資環境を実現し、我々の市場を開放的に保つよう努力する。」*1というG20大阪の首脳宣言に反しますから、「国と国との約束」に等しいG20首脳宣言を守っていないのは日本とですからねぇ。

それとも、aobyoutann氏のいう「国と国との約束」とは徴用工問題ではなく、韓国からの第三国輸出に関する件でしょうか?
しかし、それも世耕経産相が「輸出管理の運用見直しに関連する不適切事案は、韓国から第三国への具体的な輸出案件を念頭に置いたものではありませんし、今までもそういう説明は全く行ってきていないわけであります。一度も我々はそんなことを申し上げたことはないわけであります。プレスの皆さんに対しても申し上げたことはありません」*2と言ってたことと整合しませんねぇ。

aobyoutann氏のいう「国と国との約束」とは一体何のことなんですかねぇ?

してもいない約束を“守れ”とか、約束守ってるのに“守れ”とかいうのは、普通にクレーマーだと思うんですけどね。




ちなみに、徴用工訴訟の大法院判決にしても請求権協定に違反しないというのは以下でも指摘されています。
徴用工問題は本当に「完全かつ最終的に解決」されているのか(前編) | 時事オピニオン | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス
徴用工問題は本当に「完全かつ最終的に解決」されているのか(後編) | 時事オピニオン | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス

Q. 韓国では個人請求権が消滅したとしていたのに、なぜ韓国大法院は個人請求権を認めたのか?

「日韓請求権協定の理解については、以前から日韓間には『ねじれ』がありました。日本政府は前述のように『被害者個人の権利は(そのまま)残っている』としていたのですが、韓国政府は、『被害者個人の権利は全部消滅している(ので、裁判もできない)』としていたのです。

 その後、日本政府は前記のとおり新見解に変更しました。また韓国政府も1990年代には見解を変更し、被害者個人の権利は残っているという立場に立つようになりました。韓国では、今回の大法院判決よりもかなり以前から個人請求権は残っている、という見解になっていたわけです」(殷勇基氏)

「日本側が2000年頃から個人請求権が日韓請求権協定で法的には解決しているという主張になったことを受けて、韓国の戦争被害者らは協定交渉時に何が話し合われたのかを明らかにするため、02年に交渉文書の公開を韓国外交通商部に要求しました。05年に韓国で約3万6000枚の文書が公開されると、日本でも強制動員被害者や日本の市民などにより外務省に情報開示請求が行われ、08年には約6万枚の文書が開示されることになりました。

 これらの文書によって、今回の裁判で訴えられているような、戦時中の不法な支配における反人道的な不法行為に基づく問題については、請求権協定を結ぶ際にはそもそも前提になっていなかったことが明らかになりました。このことが『個人の請求権は消滅していない』という韓国大法院の判断に結び付きます」(吉澤文寿氏)

https://imidas.jp/jijikaitai/d-40-139-19-02-g766