メディアに流れる北朝鮮情報の信頼性の程度が垣間見える報道

張成沢氏「犬に襲われ処刑」説、ミニブログの風刺投稿が発端か

ロイター 1月7日(火)16時1分配信
[ソウル 6日 ロイター] -北朝鮮で先月に死刑が執行された張成沢元国防副委員長をめぐり、猛犬に襲われ処刑されたとの説が一部メディアを飛び交う中、この情報が中国のミニブログサイトでの風刺的な投稿が発端だった可能性が出ている。
 張氏は金正恩第1書記の叔父で政権の実力者だったが、反逆罪で死刑判決を受けた。北朝鮮は刑を執行したと発表した一方、処刑方法は明らかにしなかった。韓国議員らは張氏が機関銃で射殺されたとの見方を示しており、報道によると、北朝鮮では「反逆者」の処刑は射殺であることが多いという。
 中国のミニブログサイト「テンセント・ウェイボー(騰訊微博)」では昨年12月11日、張氏と側近5人が犬に襲われて処刑されたとの投稿が掲載された。その後、香港紙文匯報が犬による処刑の可能性を報じ、騰訊微博の投稿のスクリーンショットを掲載。シンガポール紙ストレーツ・タイムズや欧米の一部メディアでも報じられた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140107-00000077-reut-cn

まあ、メディア側にも北朝鮮の情報制限がひどすぎて信頼できる情報を入手するのがそもそも困難だという言い分はあるでしょうから、メディアを批判するのは失当かも知れません。どちらかと言えば、日本のニュース、韓国のニュース、北朝鮮のニュースが同じように紙面に並んでいても、情報の信頼性は同レベルではないことを読み手が理解すべきというリテラシーの問題でしょうか。
韓国のニュースを日本に伝える場合のように地域性を踏まえてメディア自身が情報を取捨選択する場合もありますし、北朝鮮のニュースのようにそもそも情報源が限定されていて信頼性の低い情報でもニュースとせざるを得ない場合*1もあります。さらにはメディア自身の政治性・思想性によって日本のニュースであっても偏った情報が出る場合も少なくありません。

市民にとってメディアはあくまで道具であって、道具の特性をよく把握した上で上手く利用すること*2が重要だということでしょうね。

*1:そもそもニュースにしないという選択肢もありそうなものですが、商業メディアの特性を考えればそれは難しいでしょうね。

*2:妄信の裏返し的に、“マスゴミ”呼ばわりして排他的なのも問題ですね。