要するに、韓国側代表の発言内容を変えるように日本側が圧力をかけているから審査が持ち越しになったわけで

日本側メディアは相変らず、どんな「隔たり」かは詳述せずに、“韓国が急に反対した、日本は戸惑った”というストーリーで報道するようですね。安倍政権の圧力ってすごいなぁ。いやこれまでの嫌韓世論の醸成の賜物というべきか。

審査持ち越しに日本困惑=日韓首脳会談に影響も

時事通信 7月4日(土)21時13分配信
(略)
 審査持ち越しは、戦時中の強制労働の歴史をめぐる日韓の調整が難航していることが原因とみられる。政府関係者によると、世界遺産委での韓国代表が行う発言内容などに関し、なお両国に隔たりがあるという。話し合いが付かない場合、委員国による投票に持ち込まれ、韓国は反対に回る可能性が高い。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150704-00000096-jij-pol

時事通信記事は曖昧な記載ですが、ちゃんと読めばこれだけでも変な話だとわかりそうなもんです。
世界遺産委での韓国代表が行う発言内容」に対して隔たりがあって調整が難航っていうことは、韓国側代表の発言内容に日本側が口出ししてるってことですからねぇ。
ハンギョレではもう少し詳しく事情が書かれています。

 だが、日本側が「韓国の意見陳述」を問題視していると伝えられ、登録の可否を巡る韓日間交渉は終盤まで難航している。 韓国が委員国の権利である「意見陳述」で強制徴用など歴史問題を指摘する可能性に対し、日本側が敏感に反応しているためだ。 日本の共同通信は2日の報道で、この場合、世界遺産としての価値が損なわれかねないと判断した日本が発言文の内容を事前に調整することを要求しているが、韓国が難色を示していると報道した。

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/21222.html

これを読む限り、日本側は韓国側に対し、意見陳述の際に労務動員の強制連行について話すな、と圧力をかけ、為に調整が難航しているということになります。しかも、韓国側の意見陳述の事前検閲を要請したのも日本側であると。

これで、日本側が被害者的なストーリーで報道するってのは、まあナショナリズムの発露と言っていいんでしょうかね。