はいはい、案の定。

以前、国籍法関連のエントリーで私はこんなことを書きました。

今後発生する瑣末なトラブルを針小棒大に騒ぎ立てればよいだけです。無責任な立場から強硬論を述べるだけでいいのですから楽な物です。

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20081209/1228752402

http://turenet.blog91.fc2.com/blog-entry-3242.html

案の定、騒いでますね。

認知自体、改正前でも可能な胎児認知で、かつ、事件は法改正前に起こっていると指摘されても理解できない様子。

これと似たようなケースでの逮捕が、国籍法改正前に騒いだときに反対派が上げた例の中にあったろうが*1


ところで、

 外国人女性が産んだ子供でも、日本人男性が父親と認知すれば日本国籍が取得できるようになった昨年12月の国籍法改正以降、「偽装認知の温床になる」との指摘が出ていた。
 このため
同庁は、名前を使われた日本人男性と子供との血縁関係の真偽確認に初めてDNA鑑定を行い、日本人との子供ではないことを特定した。

http://turenet.blog91.fc2.com/blog-entry-3242.html

の太字部分が元記事にない部分。そもそも事件は2008年1月、国籍法改正のほぼ1年前に発生している。なので改正国籍法を根拠にしてDNA鑑定したわけじゃなかろう。

同庁が、別の偽装結婚事件で逮捕した日本人男性の戸籍を調べたところ、王容疑者との子供を認知したとする記録を発見。

http://turenet.blog91.fc2.com/blog-entry-3242.html

は元記事では、

この男性の戸籍を調べたところ、王容疑者との間にできた子供を認知したとの記録があった。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090213-OYT1T00468.htm?from=navr

沈、王の両容疑者は恋人同士。

http://turenet.blog91.fc2.com/blog-entry-3242.html

は元記事になし。

日本人男性が、別の偽装結婚で逮捕されていた情報は多分ないと思うんだが・・・。
なんでこんな改ざんしているの?




でね。この郭清清容疑者なんだけど、実は似たような偽装容疑で去年2008年10月に逮捕されている。

中国人女性になりすまし婚姻届 男女3人を逮捕
2008.10.20 14:17
 中国人の女になりすまして偽の婚姻届を出したなどとして、警視庁池袋署は電磁的公正証書原本不実記録・供用の疑いで、東京都足立区西新井本町、会社員、郭清清容疑者(34)ら中国人の女2人と日本人の男を逮捕した。
 調べでは、郭容疑者は住所不定の飲食店従業員、包春梅容疑者(27)=同容疑で逮捕=に長期在留資格を取得させるため、昨年8月21日、包容疑者になりすまし、住所不定、無職、内藤茂容疑者(56)=同=との偽の婚姻届を足立区役所に提出した疑い。この婚姻届をもとに、包容疑者は8月31日、入管から在留許可を得ていた。
 郭容疑者は昨年5月、中国人向けのフリーペーパー「半月週刊」に「ビザの相談を受ける」などと広告を掲載。連絡してきた包容疑者に偽装結婚を持ちかけ、報酬として100万円を受け取ったという。

つまりは、もともと半職業的にブローカーをやってたわけで、おそらくは逮捕後の取調べで余罪追求した結果として、今回の2008年1月の偽装認知が明るみに出たんだろうね。警察としては、2008年10月と同じく偽装認知に協力した日本人男性も逮捕しようと思ったら、服役中だと分かって偽装がほぼ確定。DNA鑑定をやったのは、証拠固めのためか、政治的意図かはわからないけど、まあそういう経緯で発覚したのではないかな。

なんにせよ、国籍法改正したから、こんな不正がおこった、とかじゃない。

手口も発生時期も法改正に関係ないし、逮捕時期が法改正後だが、法改正前でも同様な事件での逮捕例があるわけ。


これで盛り上がってる人たちは、ホントに日本人なの?



ちなみに産経記事だとこうなる。

http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/090213/tky0902132240019-n1.htm
認知届偽造 日本籍取得の巧妙手口

いや、別に「巧妙」でもないだろ・・・

*1:埼玉県の事例