日本のヘリ空母と中国の航母

日本自衛隊(日本軍)

艦名 就役年 基準排水量 全長
DDH181:ひゅうが 2009 13950t 197m
DDH182:いせ   2011 13950t 197m
DDH183:いずも  2015 19500t 248m
DDH184:かが   2017 19500t 248m

中国人民解放軍中国軍

艦名 就役年 基準排水量 全長
(001型航母)遼寧 2012 53000t 305m


個別の艦で比較すれば、基準排水量5万3000tの遼寧は日本のヘリ空母より圧倒的に大型で固定翼機の運用可能性を考慮すると潜在的には戦力的に勝っていると言えるかも知れません。ただ、就役隻数は日本軍4隻に対して中国軍は1隻のみ、合計トン数で見ると日本軍ヘリ空母66900tに対して中国軍航母53000tとなり、中国側が劣勢となります。

その他、日本側には輸送艦名目の艦もあります。

艦名 就役年 基準排水量 全長
LST4001:おおすみ 1998 8900t 178m
LST4002:しもきた 2002 8900t 178m
LST4003:くにさき 2003 8900t 178m

中国側にも似たようなものが無いではありません。

艦名 就役年 満載排水量 全長
891A型練習艦:世昌 1996 10000t 120.8m

ただ、世昌を考慮しても中国軍が劣勢であることに変わりはありませんね。

中国側にとっては軍備増強の根拠となる

中国よ、これが日本の実力だ 海自最大の空母型護衛艦「かが」就役(産経新聞 3/22(水) 12:50配信 )
産経新聞は「DDH184:かが」の就役に大はしゃぎしていますが、中国側からすれば「DDH183:いずも」の南シナ海派遣のニュースとあわせて、南シナ海の領土問題に日本軍が介入してくるということになりますから、今後全力で航母戦力の拡充に努めることになるでしょうし、それを正当化できる根拠を日本側が準備してくれたとも言えます。

さて日中両陣営による軍拡競争が本格化するのかどうか、見ものです。

<海自>最大の護衛艦「かが」就任 「海上の司令塔」期待

毎日新聞 3/22(水) 12:30配信
 海上自衛隊艦船で最も大きい「空母型」のヘリコプター搭載護衛艦「かが」(基準排水量1万9500トン)が22日、就役した。指揮通信機能が優れ、離島防衛や災害対処で「海上の司令塔」の役割が期待されている。
 全長248メートルの大きさは「いずも」に続き、2隻目。平らな甲板が船全体に広がり、哨戒ヘリなど9機を収容でき、垂直離着陸輸送機オスプレイも発着できる。
 多数の戦闘機を運用する米軍の原子力空母に比べ、乗員は10分の1にも満たない。専守防衛のため、日本政府は「攻撃型空母の保有は許されない」としてきており、海自も空母と表現しない。ただ、米海兵隊の垂直離着陸タイプのF35B戦闘機が発着できる能力も持ち合わせている。政府内には「この能力を示せば周辺諸国への抑止力になる」との声もあり、今後の運用が注目される。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00000034-mai-soci

海自最大の護衛艦「かが」就役 248mのヘリ空母

朝日新聞デジタル 3/22(水) 11:11配信
 全長248メートルで海上自衛隊最大の護衛艦「かが」が22日、就役した。2015年に就役した「いずも」と同型の2隻目で、ヘリコプターの発着スポット5カ所を持つ「ヘリ空母」型。横浜市の造船所で同日、防衛省への引き渡し式と自衛艦旗授与式があった。
 海自によると、「かが」の建造費は約1200億円。広島・呉の第4護衛隊群に配備される。潜水艦を探す哨戒ヘリを中心に14機以上のヘリを搭載でき、性能の向上で探知が難しくなりつつある中国潜水艦への対応を念頭に置いている。陸上自衛隊が導入予定のオスプレイも発着艦できる。
 海自の護衛艦の多くは旧海軍の艦名を引き継いでいて、海軍の「加賀」は1942年のミッドウェー海戦で沈没した空母。今回の就役で、海自のヘリ空母護衛艦は、「かが」より51メートル短い2隻とあわせて計4隻になる。(福井悠介)
朝日新聞社

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00000035-asahi-pol

中国よ、これが日本の実力だ 海自最大の空母型護衛艦「かが」就役

産経新聞 3/22(水) 12:50配信
 海上自衛隊最大の護衛艦「かが」が22日、横浜市のジャパンマリンユナイテッド磯子工場で就役した。自衛艦旗授与式で小林鷹之防衛政務官は「わが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増している。『かが』の存在は極めて重要で、訓練に精励し、一日も早く即応体制を確立してください」と訓示した。
 「かが」は全長248メートルで艦首から艦尾までが空母のように平らな「全通甲板」を持つヘリコプター搭載護衛艦。哨戒ヘリは5機が同時に離着艦でき、対潜水艦戦に従事して強引な海洋進出を続ける中国を牽制する。
 輸送ヘリや攻撃ヘリ、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイなども搭載でき、南西諸島をはじめとした離島防衛や災害派遣などでの活躍も期待される。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00000530-san-pol

護衛艦「かが」就役、海自のヘリ空母4隻体制に

ロイター 3/22(水) 13:53配信
横浜市 22日 ロイター] - 空母のような外観の海上自衛隊護衛艦「かが」が22日、就役した。多数のヘリコプターを搭載できる日本の艦艇は4隻体制となり、海自のすべての護衛隊群に1隻ずつ配備されることになる。中国軍の海洋進出が活発になる中、自衛隊は対潜水艦戦や島しょ防衛の能力を引き上げる。
「かが」は、全長248メートルの海自最大の護衛艦「いずも」の2番艦。「いずも」と同様、9機のヘリコプターを作戦に投入できる。主任務は潜水艦の捜索で、水中に垂らして音を拾うソナーを備えたヘリコプターを7機、多目的のヘリコプター2機を搭載する。
空母のような広い甲板を持つ海自の護衛艦は、「おおすみ」、「ひゅうが」、「いずも」に続いて4隻目。広島県の呉基地が母港の「かが」が就役したことで、全国に4つある海自の護衛隊群に1隻ずつ配備する体制が整う。

空母のような広い甲板を持つ海自の護衛艦は、「ひゅうが」、「いせ」(訂正)、「いずも」に続いて4隻目。広島県の呉基地が母港の「かが」が就役したことで、全国に4つある海自の護衛隊群に1隻ずつ配備する体制が整う。
*本文3段落目の「おおすみ」を「いせ」に訂正します。

就役の式典に出席した小林鷹之防衛政務官は、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発と中国の海洋進出に触れ、「わが国自身の防衛力を強化し、自らの果たし得る役割の拡大を図らなければらない。そのためにも、『かが』の存在はきわめて重要だ」と語った。
「かが」は対潜のほかにも、艦隊の司令塔、水陸両用部隊の輸送、災害時救援などの役割が想定されている。海自を代表する護衛艦として、東南アジア諸国を中心に他国への寄港も見込まれる。海自は同型艦の「いずも」を今年5月から3カ月間、南シナ海とインド洋に派遣する。
(久保信博)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00000060-reut-asia