私が知らないだけかもしれないが、気になったのでエントリーにしてみる。
お題は、鉄道営業法。
きっかけは、通勤中に車内でみかける「鉄道営業法第33条により罰せられます」という文言。まあ、運転席とかに入るな、ってことで書いてあります。
で、鉄道営業法なるものを調べてみると、
第三十三条 旅客左ノ所為ヲ為シタルトキハ三十円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M33/M33HO065.html
一 列車運転中乗降シタルトキ
二 列車運転中車両ノ側面ニ在ル車扉ヲ開キタルトキ
三 列車中旅客乗用ニ供セサル箇所ニ乗リタルトキ
30円て・・・。
いやまあ、30円でも罰金なら前科がつくので、やりたいとは思わないけど・・・。
見てみると、この鉄道営業法は明治33年(1900年)の制定で100年以上前の代物です。でも直近の改正は平成18年(2006年)だったりします。なおさんのかい!とか思ったり・・・。
じゃ、科料とはなんぞや、ということで調べてみること5分。
すなわち、罰金(刑法15条)は刑罰の一種で、原則として1万円以上(上限なし)のお金を取られるものです。そして、1,000円以上1万円未満のものを科料(刑法17条)というのです。
http://www.hou-nattoku.com/mame/yougo/yougo4.php
といっても、金額が単に違うだけだと思ってはいけません。
50万円以下の罰金は執行猶予がつく余地があるのですが、科料の場合はつきません。
また、罰金の場合は、前科となり、就職にもひびいてくるのです。
なるほど、科料とは1000円〜1万円の場合なのね、って30円より高いやん!
一方で、罰金は原則として1万円以上と書いてあるし・・・。
さらに刑法を調べてみると、
(罰金)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M40/M40HO045.html
第十五条 罰金は、一万円以上とする。ただし、これを減軽する場合においては、一万円未満に下げることができる。
だそうな。
多分、鉄道営業法第33条に抵触した場合、罰金額が刑法第15条によるのか、鉄道営業法第33条によるのか、はちゃんと判例なり、他の法律に書いてあるなりするだろうが、そこまではわからなかった。
常識的な感覚としては、1万円以上になりそうな気がするけどどうなんだろうね?
その他
第三十四条 制止ヲ肯セスシテ左ノ所為ヲ為シタル者ハ十円以下ノ科料ニ処ス
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M33/M33HO065.html
一 停車場其ノ他鉄道地内吸煙禁止ノ場所及吸煙禁止ノ車内ニ於テ吸煙シタルトキ
二 婦人ノ為ニ設ケタル待合室及車室等ニ男子妄ニ立入リタルトキ
ああ、女性専用車両って法的根拠があったんだ・・・。
第三十九条 車内、停車場其ノ他鉄道地内ニ於テ発砲シタル者ハ三十円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M33/M33HO065.html
いや、罰金とかそれ以前の問題では?
警官に対する規定?うーん・・・戦前の名残だろうなあ、きっと。