謝罪は口先だけ

日本敗戦から3ヶ月ほど経った1945年11月7日、朝日新聞は以下の謝罪宣言を出しました。

朝日新聞社「国民と共に起たん」宣言
(1945年11月7日)
 宣言
 支那事変勃発以来大東亜戦争終結にいたるまで朝日新聞の果したる重要なる役割にかんがみ、我等ここに責任を国民の前に明らかにするとともに、新たなる機構と陣容とをもって、新日本建設に全力を傾倒せんことを期するものである。今回村山社長、上野取締役会長以下全重役および編集総長、同局長、論説両主幹が総辞職するに至ったのは、開戦より戦争中を通じ、幾多の制約があったとはいへ、真実の報道、厳正なる批判の重責を十分に果たし得ず、国民をして事態の進展に無知なるままに今日の窮境に至らしめた罪を天下に謝せんがためである。今後の朝日新聞は全従業員の総意を基調として運営さるべく、常に国民と共に立ち、その声を声とするであらう。いまや狂瀾怒涛の秋、日本民主主義の確立途上来るべき諸々の困難に対し、朝日新聞はあくまで国民の機関たることをここに宣言するものである。  朝日新聞社

http://www.ritsumei.ac.jp/~syt01970/newpage29.html

朝日新聞に限りませんが、河村名古屋市長の南京事件否定発言以来の大手メディアの対応を見ていると、大した制約もないはずなのに、「真実の報道、厳正なる批判の重責を十分に果た」さず、「国民をして事態の進展に無知なるままに」して新たな「窮境に至らしめ」ようとしているとしか思えません。

「国民と共に」事なかれ主義に逃避し阿ることが「国民の機関」の証だとすれば、救いようがありませんね。

まあ、朝日以外の産経新聞などは輪を十重二十重にかけてひどいのですけどね*1

*1:とは言え、朝日新聞としては、ここで明確に南京事件についてはっきりと主張しなくて、いったいいつ主張するつもりでしょうか?読者の少ない地方版や注目されない時期を狙ってアリバイ的に記事にしとけけば良しとするつもりですかね。http://www.asahi.com/paper/editorial20120308.html#Edit1 で一応南京事件に触れていますが、中身はほとんどありませんね。