ミサゴといい、ウミガメといい

日本の防衛組織は、国民に対して平気で嘘をつくよね。

ミサゴ(=オスプレイ

 米軍が沖縄への強行配備を狙っているオスプレイの安全性に関し、防衛省が作成したパンフレットに重大な誤認と見られる記述がある。
 沖縄県の各自治体などに配布されている『MV-22オスプレイ 米海兵隊の最新鋭の航空機』と題したこのパンフレットでは、「飛行中に両方のエンジンが故障した場合、オスプレイはどうするのですか?」という質問に対し、「垂直離着陸モードに移行してオートローテーションを行うことになります」と回答している。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120726-00000301-kinyobi-pol

オスプレイにはオートローテーションの機能はないそうです*1
ここで重要なのは、オートローテーションが安全性に与える影響評価よりも、日本の防衛組織が日本国民に対し虚偽の説明をした、ということです。

ウミガメ

米軍普天間飛行場名護市辺野古への移設計画で、沖縄防衛局が昨年末県に提出した環境影響評価(アセスメント)の評価書。絶滅の恐れがあるウミガメについては「移設で消失する海浜はウミガメの上陸に適していない」としていたが、一方で防衛局は、ウミガメが辺野古の移設予定地に頻繁に上陸してることを確認していたというのだ。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-194424-storytopic-11.html

こちらは本物の生物としてのウミガメ。
中国などから侵略されるリスクを過大に評価して「正しく怖れる」ことのできない人たちは、ウミガメが絶滅しようが知ったことではないのでしょうが、こちらも日本の防衛組織が日本国民を騙した事例です。

官僚組織は基本的に都合の悪いことを隠します

財務省厚労省の官僚相手なら平然と罵声を浴びせながら、自衛隊という国内最大規模の官僚組織に対しては極めて甘くなるタイプの人たちがいます。それも郵便局員といったものでなく、世界でも有数の軍事力を誇るまさに暴力装置である自衛隊に対してです。

別に自衛隊に限ったことではないですが、基本的に官僚組織というものは、自らの責任と業務を減らしたがり、予算と人員は増やしたがる性質を持っています。

オスプレイにしろ辺野古にしろ、アメリカの要求を突っぱねるような責任の伴う、かつ面倒な業務をしたがる官僚なんて外務省にも防衛省にもいません。
官僚は法律に沿って手抜きをします。自衛隊だけ特別にひどいとは言えませんが、自衛隊は実際に武力を持っており、その気になれば勝手に紛争を仕掛けることもクーデターを起こすこともできる能力を持っていますので、特に注意が必要ではあるでしょう。田母神俊雄氏や佐藤正久氏のような隙あらば、勝手に戦端を開きかねない危険人物が実際にいるわけですし。

まあ、「暴力装置」と呼んだだけで噴きあがるような平和ボケした自称リアリストにとっては、「自衛隊ハ神聖ニシテ侵スベラカズ」なんでしょうけどね。