ダブルスタンダード内閣、あるいは歴史修正主義を外部委託する安倍政権

安倍氏に媚を売ってNHK経営委員の職を買った売官行為の受益者である百田氏が、南京事件否定論を公言しましたが、それに対する安倍政権の反応は「個人的な発言について政府としてコメントすることは控えたい」(菅官房長官)というものでした。

百田氏の発言「個人的なもの」 菅官房長官

2014年2月4日13時12分
菅義偉官房長官は4日の記者会見で、NHK経営委員の作家・百田尚樹氏が東京都知事選候補者の応援演説をしたことについて、「個人の候補者を応援することは放送法に違反するものではない」と述べ、問題視しない考えを示した。百田氏は演説のなかで「南京大虐殺はなかった」などと発言したが、菅氏は「個人的な発言について政府としてコメントすることは控えたい」と明言を避けた。

http://www.asahi.com/articles/ASG243F1DG24ULFA00B.html

ところで鳩山元首相が尖閣問題に関して「係争が起きていることは事実で、お互いに認めることが大事だ」と述べたことに対する安倍政権の反応は以下の通りです。

鳩山元首相の尖閣係争地発言「わが国の立場と相反」 菅官房長官が批判

2013.1.17 14:13 [鳩山由紀夫氏]
 菅義偉官房長官は17日の記者会見で、北京で中国要人と会談した鳩山由紀夫元首相が沖縄県尖閣諸島について日中間の係争地との認識を伝えたことに関し「わが国の立場と明らかに相反する発言で極めて遺憾だ」と述べた。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130117/plc13011714140012-n1.htm


言うまでもありませんが、南京事件に対する日本政府の認識は以下の通りです。

1.日本政府としては、日本軍の南京入城(1937年)後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えています。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/qa/08.html

百田氏発言は政府認識に明確に反していますが、「わが国の立場と明らかに相反する発言で極めて遺憾だ」とは述べず「個人的な発言について政府としてコメントすることは控えたい」と述べています。

要するに安倍政権は、安倍首相のトモダチの発言に対しては政府認識に反してもコメントせず、対立政党の議員発言に対しては非難するというダブルスタンダードなわけです。

もっとも安倍政権を支持しているネトウヨダブスタ上等なバカたちなので驚くに値しませんが。