日本が大量のプルトニウムを抱えているのは事実だしなぁ
この件。
「国連総会「核武装」で日中が応酬(10月21日 9時01分)」
まあ、核武装している中国に言われたくないと反発している向きもありますが、プルトニウム保有量では日本は中国以上ですからね。
2012年1月現在、世界全体で存在する高濃縮ウラン(HEU)の量は、約1440トンと推定されている。分離済みプルトニウムの量は、約500トンである。大まかに言って、この半分が核兵器用に生産されたもので、残り半分が民生用原子力計画で生産されたものである。
(詳細は、2011年IPFM報告を参照)http://kakujoho.net/ndata/pu_wrld.html
濃縮ウラントン 核兵器プルトニウムトン 原子炉級プルトニウムトン ロシア 737 128 48.4 米国 610 91.9 0 フランス 30.6 6 56.0 中国 16 1.8 0.01 イギリス 21.2 7.6 87.7 パキスタン 2.75 0.14 0 インド 2.0 0.5 0.24 イスラエル 0.3 0.82 - 北朝鮮 - 0.03 - ドイツ - - 7.6 日本 - - 44.9 スイス - - <0.05 ベルギー - - <0.05 その他 20.0 - 10.7 合計 1440 241 256
日本は、ロシア、イギリス、アメリカ、フランスに次ぐ第五位のプルトニウム保有国のようです*1。
「国内には核武装を求める声も根強くある」というのも事実ですしね。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151021/k10010277181000.html国連総会「核武装」で日中が応酬
10月21日 9時01分
国連総会で軍縮問題を扱う委員会で、中国の軍縮大使が、「日本は原子力発電所の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを大量に保有しており、核開発に乗り出す可能性がある」と指摘したのに対し、日本の軍縮大使は核武装の意図はないと強く反論するなど、双方が応酬しました。
ニューヨークの国連本部では、今月上旬から国連総会で軍縮問題を扱う第1委員会が始まり、20日には各国が核軍縮を巡る立場を表明しました。
この中で、中国の傅聡軍縮大使は中国が核軍縮に取り組む姿勢を強調する一方で、日本が原子力発電所の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを47トン以上も保有しているうえ、国内には核武装を求める声も根強くあるとして、日本が核開発に乗り出す可能性があると指摘しました。
そして、「なぜ日本はこれほど大量のプルトニウムを保有しているのか。日本はごく短時間で核兵器を保有することができる状況にある」と述べ、日本側に説明を求めました。
これに対して日本の佐野利男軍縮大使は、日本はIAEA=国際原子力機関の査察を受け入れ、すべての核物質を監視下においているとしたうえで、「専守防衛を基本方針とする日本は、他国への軍事的な脅威になることはない。非核三原則も堅持している」と述べ、核武装の意図はないと強く反論しました。
これに対する日本の反論が、「専守防衛を基本方針とする日本」(先制攻撃*2が出来る戦争法がつい先ごろ強行採決で成立しているのに)、とか「非核三原則も堅持している」(核兵器輸送できるとか言ってたのに*3)とか、ではさすがに。
「他国への軍事的な脅威になることはない」ってのも、なら戦争法は抑止力*4向上に役立たないってことになるはずですが。
はっきり、核燃料サイクル目当てで各国からプルトニウムを集めたけど、事業がこけて困ってると言ったほうが説得力あるでしょうに。
まあ、中国にしてみれば、戦争法成立で海外で戦争ができる“普通の国”になった日本、それも核兵器使用すら憲法に違反しないと言い放つような人物が首相をやっている日本*5が中国保有量の20倍以上のプルトニウムを保有しているわけですから、釘のひとつもさしておこうというのもあるでしょうね。
*1:ただし、すべてが日本国内に保管されているわけではない
*2:日本が攻撃されていない状況でも同盟国を攻撃した国に攻撃を仕掛けること
*3:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-06/2015080601_07_1.html
*4:日本以外の国の、ですが。