豊田市の虐待死事件裁判について高裁で地裁判決よりも軽くなることを求めて署名した件

この件。
豊田市のみつご虐待死事件の母親が子育てしながら罪を償えるように、執行猶予を求めます!

署名しました。

まあ、厳密には執行猶予ではなく懲役1年6か月とかにして確定判決までの収監期間をもって服役を終えるような量刑が良いのではないかと思いますが。
傷害致死の法定刑が3年以上の有期懲役なので酌量減軽で1年6か月にすることは法律上はできるはずですが、そういう判例は無さそうな気がしますので懲役3年執行猶予5年あたりが妥当かも知れません。
ちなみに母親が子ども一人を殺害した2014年の事件では懲役3年執行猶予5年の判決が出ています。

2014.12.23 08:26更新

「精神上の問題抱え…」小1男児殺害で心神耗弱認定、母親に猶予判決 京都地裁


 京都市山科区市営住宅で5月、小学1年の長男=当時(6)=の首を絞めて殺害したとして殺人罪に問われた母親で無職の女(35)の裁判員裁判の判決公判が22日、京都地裁で開かれ、和田真裁判長は懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役5年)を言い渡した。
 判決理由で和田裁判長は「落ち度のない尊い命が奪われた結果は極めて重大」とした上で「犯行当時、精神上の問題を抱えており、正常な行動をとることが著しく困難だった」と心神耗弱を認定。「治療に専念させた後、真摯(しんし)な反省を求めるのが相当」と執行猶予を付けた。
 判決によると、女は5月、同区の市営住宅で長男の首を手で絞めるなどして窒息死させた。

https://www.sankei.com/west/news/141223/wst1412230014-n1.html

今回の事件・判決について色々思うところもありますが、上記の署名サイトにも3月19日付と3月22日付の追記があり、それを読んだ上で署名しようと思った次第。
事件そのものは2018年1月ですから、被告は既に1年以上子どもと引き離されています。個人的な信条として、子どもにとって最善なのは虐待する親を排除することではなく虐待しない親に育てられることだと考えていますので、親子関係を損なわせることの無いように配慮してほしいという思いがあります。

服役中でも親子交流がちゃんとできるほどの体制が整っているならともかく、それはあまり期待できませんしね。

この事件で子どもが一人死んでいることの重さについては被告が一番よく理解していると思いますので被告に対してではないのですが、実は「三つ子育ての過酷さ」を理由での減軽嘆願にはあまり共感できませんでした。
この件に限らず、虐待や殺人などの事件の多くはそこに至るまでにそれぞれの事情があります。残虐極まりない事件であっても犯人は悪魔なわけではなく、そこに至る過程があります。世間一般ではその事情をニュース報道によってしか知ることができませんが、その多くは警察・検察のリーク情報に拠っています。母親による幼子殺害の場合では擁護する声があがりがちですが、この事件の被告に凶行に至らしめる事情があったように、母親による幼子殺害以外の事件でも擁護に値する事情もあり得るんですよね。
「三つ子育ての過酷さ」を強調した擁護は母親による幼子殺害だけ特別視しているようで違和感を覚え、故に共感できなかったわけです。

3月19日付追記で裁判傍聴した人から聞いた話が追加され、3月22日付追記で被告のメッセージが追加され、それを読んだことで共感できましたので署名したという感じです。



東京12区の得票数の推移 2019

以前の記事に追加。

(2000年衆院選

候補者名 政党 得票数 割合
藤田幸久  民主  64,913 (24.7%)
山岸光夫  共産  45,482 (17.3%)
栗本慎一郎 自由連 20,902 ( 8.0%)
八代英太  自民  90,208 (34.3%)
合計    --   221,505 -   
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/data/data03_03.html

(2003年衆院選

候補者名 政党 得票数 割合
太田昭宏  公明  98,700 (44.1%)
山岸光夫  共産  30,251 (13.5%)
藤田幸久  民主  95,110 (42.4%)
合計    --   224,061 -   
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/data/h15shu_skai.html

2000年時は自民党が候補者を出していましたが、2003年から公明党が候補者を出すように変わります(自公連立は1999年以降)。
2000年も2003年も有効投票は22万程度で変わりませんが、民主党が得票数を大きく伸ばし公明党に迫っていることがわかります。共産党は1.5万票減らし強い支持者と見られる3万票のみとなっています。この当時既に政権交代が現実感を増していたのか、あるいは小泉政権に対する反発からか、元々は共産党支持と思われる有権者が多く民主党に流れたように見えます。

(2005年衆院選

候補者名 政党 得票数 割合
藤田幸久  民主  73,943 (28.1%)
野々山研  共産  26,068 ( 9.9%)
太田昭宏  公明  109,636 (41.7%)
八代英太  (自民) 44,279 (16.9%)
合計    --   253,926 -   
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/data/data01.html

(2009年衆院選

候補者名 政党 得票数 割合
太田昭宏  公明  108,679 (41.4%)
池内沙織  共産  31,475 (12.0%)
青木愛   民主  118,753 (45.2%)
与国秀行  --   3,813 ( 1.5%)
合計    --   262,720 -   
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/h21syugiin/h21shu_skai.html

(2012年衆院選

候補者名 政党 得票数 割合
太田昭宏  公明  114,052 (51.4%)
池内沙織  共産  41,934 (18.9%)
青木愛   未来  56,432 (25.4%)
服部聖巳  幸福  9,359 ( 4.2%)
合計    --   221,777 -   

(2014年衆院選

候補者名 政党 得票数 割合
太田昭宏  公明  88,499 (41.6%)
池内沙織  共産  44,721 (21.0%)
青木愛   生活  40,067 (18.9%)
田母神俊雄 次世代 39,233 (18.5%)
合計    --   212,520 -   
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2014/kaihyou/ya13.html
http://scopedog.hatenablog.com/entry/20150105/1420470571

(2017年衆院選

候補者名 政党 得票数 割合
太田昭宏  公明  112,597 (51.6%)
池内沙織  共産  83,544 (38.3%)
中村勝   --   21,892 (10.0%)
合計    --   218,033 -   

2014年と有効投票数はほぼ同数です。共産党候補の得票数は前回の共産・生活得票数の合計に近くかなり健闘しています。
前回の次世代候補に投票した層の半数程度が公明党に投票したような状況に見えます。
東京12区の状況としては、野党統一が出来て与党・保守が分裂すれば、野党が勝てる可能性もありますが、さすがに次回衆院選で保守分裂というのは現状では想像しにくいところですねぇ。
創価学会の信仰に期待するのも無駄でしょうし。

性的意図必要説に基づく判決なのかなぁという感想

この件。

準強姦で起訴の男性会社役員に無罪判決 地裁久留米支部

毎日新聞2019年3月12日 12時32分(最終更新 3月12日 16時01分)
 飲酒によって意識がもうろうとなっていた女性に性的暴行をしたとして、準強姦(ごうかん)罪に問われた福岡市博多区の会社役員の男性(44)に対し、福岡地裁久留米支部は12日、無罪(求刑・懲役4年)を言い渡した。
 西崎健児裁判長は「女性が拒否できない状態にあったことは認められるが、被告がそのことを認識していたと認められない」と述べた。
 男性は2017年2月5日、福岡市の飲食店で当時22歳の女性が飲酒で深酔いして抵抗できない状況にある中、性的暴行をした、として起訴された。
 判決で西崎裁判長は、「女性はテキーラなどを数回一気飲みさせられ、嘔吐(おうと)しても眠り込んでおり、抵抗できない状態だった」と認定。そのうえで、女性が目を開けたり、何度か声を出したりしたことなどから、「女性が許容している、と被告が誤信してしまうような状況にあった」と判断した。【安部志帆子】

https://mainichi.jp/articles/20190312/k00/00m/040/099000c

上記記事を読んだ限りでの個人的な意見ですが、「女性が拒否できない状態にあったことは認められる」なら、事前または事後にでも明確な同意がない限りは準強姦と判断すべきだと思いますので、判決には全く同意できません。

その上で判決の論理を考えてみます。
起訴罪状はこれ。

(準強制わいせつ及び準強制性交等)
第百七十八条 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。

http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=140AC0000000045_20170713_429AC0000000072&openerCode=1#778

この手の犯罪の場合、保護法益は性的自己決定権とされるのが多分多数説だと思います。
したがって本件の場合だと、酩酊して心神喪失状態にあったことが認定された上で意図に反した性交を強いられたわけですから、有罪以外の判決が出るわけがありません。

ところが判決では、ちょいちょい別の要素が入り込むことがあるようで、それが加害者に猥褻の意図があったかどうか、という要素です。
強制わいせつ罪における性的意図の法的性質と要否」によると、外形的には明確に猥褻行為であっても、性的意図が無かった、あるいは専らの意図ではなかったという理由で無罪になっている事例があります。

上記記事の判決では「女性が許容している、と被告が誤信してしまうような状況にあった」から“強姦”の意図はなく、よって無罪、という性的意図の存在を要件とする判決ロジックを使っているように思われます。

ただ、「強制わいせつ罪における性的意図の法的性質と要否」では、「近年は、複数意図併存事例、あるいは行為者が性的意図をまったく持たず、報復、金銭等の目的でわいせつ性のある外形的行為に出た事例(略)について、そもそも性的意図は不要であるとして同罪の成立を認めた判例が現れている」とのことですが、挙げられている事例は2014年とか2017年とかのホントに近年で、そんな状況では、上記記事のような地裁判決も出るわな、とか。

とは言え、性的意図を不要とする傾向が見られるのであれば、上記記事の地裁判決も高裁レベルで覆される可能性はありそうに思えます。

まあ、個人的な意見としては、そもそも性交に際し相手側から明確な合意を得ていない場合は原則として全て強姦とみなすべきじゃないかな、とか思いますけどね。
事後に相手側から事後的な合意を得たとか夫婦や恋人関係など継続的かつ安定的な関係性が維持されていたことが立証できるとかの場合を例外とするだけで冤罪の可能性もほぼなくせるでしょうし。



マイケル・ブリーン(Michael Breen)の背景にかかわる情報を少し

こんな記事があってですね。
反日煽る文在寅大統領に関係修復は困難とみる米国 知韓派英ジャーナリストの正論は“自己検閲”で日本語版のみ (2019.3.6(水) 高濱 賛)

ここでいう「知韓派英ジャーナリスト」とは誰なのかと思って読んでみたところ、マイケル・ブリーン(Michael Breen)氏でした。
このブリーン氏が中央日報日本語版でのみ掲載したコラムというのがこれ。
「韓国、日本より中国が協力国というのは古代史的観点」(2019年02月25日06時51分 ⓒ 中央日報/中央日報日本語版)

中央日報記事ではブリーン氏について以下のように紹介しています。

駐韓外信記者クラブ会長を務めたマイケル・ブリーン氏が韓国人の歴史認識に下した診断だ。特に日帝強占期を関してだ。
ブリーン氏は1982年以降2年ほどを除いて韓国に暮らす、韓国を「故国に選択(chosen home)」した人物だ。これまで金泳三(キム・ヨンサム)大統領、金大中(キム・デジュン)大統領のほか、北朝鮮金日成(キム・イルソン)主席にも会っている。最近、著書『韓国、韓国人』(英文版は『The New Koreans』)を出した。

https://japanese.joins.com/article/557/250557.html

これだけ読むと、なるほど知韓派英ジャーナリストなのかな、と思う経歴なんですが、高濱氏の記事には次のような気になる一文がありました。

 B氏はこうコメントした。
 「ブリーンという人物は不思議な人物で、かって統一教会支持者だった。確か統一教会の教祖、文鮮明師の伝記を書いたことがある。一時統一教会傘下の『ワシントン・タイムズ』にも記事を書いていた」

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55665?page=6

ブリーン氏の背後にカルト教団統一教会の陰がちらつきます。
ブリーン氏が書いたという文鮮明の伝記ですが、「Sun Myung Moon: The Early Years 1920-53」というタイトルで1997年に出版されています。
もっとも伝記と言っても批判的に書くこともありますので、それだけでシンパと言えるわけではありません。そこで同書の書評を調べてみました。
出てきたのがこれ。
A Friendly Biography About an Extraordinary Man Michael Breen's Sun Myung Moon: The Early Years, 1920-53 (WRITTEN BY MICHAEL L. MICKLER)

この書評を書いているMichael L. Micklerは統一神学校の副学長、要するに統一教会の信者です。そのMicklerが“Friendly Biography”と評した書評で、ブリーン氏の「Sun Myung Moon: The Early Years 1920-53」について好意的に評しています。

これらを踏まえると、ブリーン氏は統一教会の信者ではないもののシンパではあると言えそうです。ちなみに英語版のWikipediaでは“former follower(元信者)”と書かれています。また、1990年代初頭に文鮮明北朝鮮指導者(金正日?)との交渉の仲介をしたともあります。

さて、ブリーン氏が統一教会同様の勝共・反共思想を持っているとしたら、中央日報のコラムに書かれた内容については非常にしっくりきます。
また、このコラムが日本語版のみで英語版も韓国語版も掲載していない理由ですが、少なくとも英語圏ではブリーン氏が文鮮明の伝記を出した統一教会シンパということはすぐにわかることでしょうし、おそらく韓国でも同様に知られていると思われます。
一方、日本語圏では、ブリーン氏が統一教会シンパだということはあまり知られていないように思われます。中央日報でのコラムを日本語版でのみ掲載しているのはそういう事情じゃないですかねぇ。



日本を非難したという北朝鮮の労働新聞の記事を「米朝首脳会談についての論評」と報じるのはどうなのかね

NHKの以下の記事。

北朝鮮 米に拉致問題取り上げ求めた日本を非難

2019年3月8日 17時50分
北朝鮮は、先月の2回目の米朝首脳会談に際して、安倍総理大臣がアメリカ側に拉致問題を取り上げるよう要請したとして名指しで非難したうえで、「日本が過去の罪悪について賠償しないかぎり、われわれとつきあう夢を見るべきではない」として、改めて過去の清算を求めました。
朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は8日付けの紙面で、先月、ベトナムの首都ハノイで行われた米朝首脳会談についての論評を掲載しました。
この中で、安倍総理大臣と河野外務大臣について、「アメリカ側にかわるがわる電話をかけて、首脳会談で拉致問題を解決する意思を伝えてほしいと要請した。日本は自分たちに有利な方向にアメリカを動かそうとして、ロビー活動に人的物的資源を総動員した」として、安倍総理大臣を名指しで非難しました。
そのうえで、「私たちが相手にするにはいままで日本が犯した罪はあまりにも大きい。日本が過去の罪悪について賠償しないかぎり、われわれとつきあう夢を見るべきではない」として、改めて過去の清算を求めました。
一方、首脳会談が物別れに終わり合意文書が交わされなかったことについて、「内外からアメリカの責任だとする主張が一様に上がっている」として、制裁解除に応じないアメリカへの不満もにじませました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190308/k10011840691000.html

このNHK記事を読むと、北朝鮮の労働新聞がまるで米朝首脳会談拉致問題が取り上げられたことに対する不満として日本非難をしているように読めます。おそらく読者にそう印象付けようとしているのは確かでしょう(ブコメの反応とか見てもそのように受け取っている人が多いようです)。

で、実際の労働新聞の記事はこれ。
고약한 섬나라족속들은 천벌을 면치 못할것이다
(訳:厄介な島国の国民は天罰を免れないだろう)

記事タイトルからも明らかなように、日本を非難する論評で、別に「米朝首脳会談についての論評」ではないですね。

記事の論調は、北朝鮮メディアらしく指導者を賛美し敵対勢力をなじる要するに産経新聞みたいなプロパガンダで、なるほど安倍政権下の日本メディアのゴールはこれかと思わされるものですが、それはそれとして、別にハノイでの米朝首脳会談トランプ大統領拉致問題を取り上げたなどとは書かれていません。
日本に対する非難の内容も、米朝首脳会談の議題に関するものではなく、昨年来の米朝交渉に対する安倍政権による妨害全般に関する非難になっています。

例えばこんな感じ。

이전부터 이번 하노이회담을 방해하기 위하여 일본것들이 놀아댄 못된 짓거리들을 보면 우리 행성에 과연 이런 개종자들도 있는가 하는 경악을 금치 못하게 한다.
이미 지난해 싱가포르조미수뇌회담이 성과를 거두자 한방망이 얻어맞은듯 정신없이 돌아치며 종전선언을 하면 안된다, 《완전한 비핵화》가 실현되기 전에 대조선제재를 해제하면 안된다고 새된 소리를 질러댄 아베이다.
이번에도 엉망이 된 제 집안의 골치거리는 당반우에 올려놓은채 혹시 미국이 북조선의 대륙간탄도미싸일문제에만 집중하고 중거리나 단거리미싸일문제는 소홀히 하지나 않겠는지, 남조선에서 미군을 철수할수도 있지 않겠는지 온갖 상상을 다해보며 악몽이 현실로 될가봐 전전긍긍해왔다.
특히 제2차 조미수뇌회담을 계기로 국제적인 제재완화분위기가 조성되자 속을 바재이며 여기에 찬물을 끼얹으려고 놀아댄 모양은 실로 눈꼴사나운것이였다.
아베패들은 정부관계자들을 언론에 내세워 일본은 2차 조미수뇌회담에서 미국이 북조선에 대한 제재해제에 합의한다고 해도 대조선지원이나 경제협력에 참가할수 없다느니, 국제기구들에 일본이 낸 기부금을 대조선지원에 리용하는것을 절대로 《허용》하지 않겠다느니 하며 돈벌레의 속성을 여지없이 드러냈다.
한편 아베와 외상 고노를 비롯한 일본당국자들은 미국상전에게 겨끔내기로 전화를 걸어 《랍치문제》해결에 적극 협력해달라, 2차회담에서 저들의 《랍치문제》해결의사를 북조선에 전달해달라고 구걸하기도 하였다.
그리고는 조미수뇌회담이 진행되는 하노이에 외무성 국장 가나스기를 급파하여 미국관계자들에게 회담과 관련한 정보들을 알려달라, 《랍치문제》해결에 관심을 기울여달라고 거듭 간청하는 꼴불견을 연출하였다.
이번에 일본이 저들에게 유리한 방향으로 미국이 움직이도록 하기 위한 《로비》공작에 인적, 물적자원을 총동원하였다니 이렇게 지독스러운 족속들이 또 어디 있겠는가.
지금 각국의 예리한 정치분석가들이 이번 제2차 조미수뇌회담결과의 뒤전에 일본의 《검은 그림자》가 얼른거리고있다고 평하고있는것은 결코 우연하지 않다.
무엇때문에 불청객인 일본이 조미사이에 끼여들어 훼방놓지 못해 몸살을 앓는가.

http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2019-03-08-0048

ここには「安倍首相と河野外相がアメリカ側にかわるがわる電話をかけて“拉致問題”(《랍치문제》)解決に積極的に協力してほしい、首脳会談で日本側の“拉致問題”解決の意思を北朝鮮に伝えてほしいと物乞い(구걸)した」とか、「ハノイに金杉局長を派遣して米政府関係者に会談に関する情報を教えてほしい、“拉致問題”解決に関心を傾けてほしいと繰り返し懇請(간청)した」とか(ハノイ会談を妨害する)「日本は自分たちに有利な方向にアメリカを動かそうとして、ロビー活動に人的物的資源を総動員した」とか、確かにNHK記事にあるような内容が記載されてはいます。
ですが、トランプ大統領米朝首脳会談拉致問題を取り上げたとは書かれていませんので、実際のところどうなのかは、この労働新聞記事からはわかりません。

トランプ大統領米朝首脳会談拉致問題を取り上げたというのは、米朝首脳会談直後の日米電話会談でアメリカ側から聞いたという日本側の説明が根拠と言えます。
日米電話会談(2019/2/28 19:30-19:40)

とは言え、米朝会談直後のトランプ大統領の記者会見では特に拉致問題に関する言及がありません。
トランプ大統領会見

他に米政府当局者から“ハノイ拉致問題に言及した”という発言があったのか調べきれていませんが、知っている範囲では、日本政府や日本政府関係者による発言以外は知りません。今回の北朝鮮の労働新聞でも特にトランプ大統領米朝首脳会談拉致問題を取り上げたとは言ってませんので、その辺の真偽は今のところ不明かなと考えています。


「制裁解除に応じないアメリカへの不満もにじませました」?

NHKが「首脳会談が物別れに終わり合意文書が交わされなかったことについて、「内外からアメリカの責任だとする主張が一様に上がっている」として、制裁解除に応じないアメリカへの不満もにじませました」と評している部分ですが、労働新聞記事の該当部分は冒頭の一節でこんな感じです。

온 세계가 조선반도에서의 평화과정이 순조롭게 흐르고 조미관계가 하루속히 개선되기를 진정으로 바라고있다.
하기에 이번 하노이에서 진행된 제2차 조미수뇌회담이 성공적으로 이루어지고 좋은 결실이 맺어지기를 바라마지 않았던 내외는 회담이 뜻밖에도 합의문이 없이 끝난데 대해 미국에 그 책임이 있다고 한결같이 주장하며 아쉬움과 탄식을 금치 못해하고있다.
그러나 유독 일본반동들만은 마치 고대하던 희소식이라도 접한듯 박수를 쳐대며 얄밉게 놀아대고있다.

http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2019-03-08-0048

内容としては、“世界は朝鮮半島の平和が順調に推移し米朝関係が早く改善することを願っている。今回のハノイ会談が合意なく終わったことの責任は米国にあると内外は一様に主張し物足りなさと残念さを感じている。しかし、唯一日本だけは、朗報であるかのように驚喜している。”といったものです。
普通に読めば、(事実かどうかはともかく)“世界中が米朝会談の成功を願っていたのに、日本だけは失敗を喜んでいる”といった日本非難の文脈でしかありません。「内外からアメリカの責任だとする主張が一様に上がっている」の部分だけを指して、「制裁解除に応じないアメリカへの不満もにじませました」というのは、そりゃ言えないこともありませんが、かなりこじつけてる感も否めません。
例えば、トランプ大統領らも合意できなかったのは北朝鮮のせいだという趣旨の会見をしてますけど、それを“北朝鮮への不満をにじませた”とは報じませんよね。

それは言われても仕方なかろうという部分。

労働新聞記事の最後の部分。

벼룩도 낯짝이 있다고 했다.
그러나 아베패당은 지금이야말로 일본이 나서서 다리를 놓아야 할 때라며 철면피하게도 평양문을 두드리고있다.
보기만 해도 피가 거꾸로 솟게 하는 그 얄미운 낯짝을 감히 어디에 들이밀겠다는것인가.
우리의 시야에 그 역스러운 상통이 그림자도 비끼게 하지 말라.
우리와 상대하기에는 지금껏 지은 죄가 너무도 크거니와 미국의 갓끈에 불과한 난쟁이들을 상대해서 털끝만큼도 걷어쥘것이 없다.
일본은 간특한 속통에 가득차있는 먹물을 깨끗이 토해내지 않는 한, 과거죄악을 충분히 배상하고 군사대국화의 날개를 접지 않는 한 우리와 상종할 꿈도 꾸지 말아야 한다.
언제까지라도 모기장밖에 나앉아 력사에서 사라지는 순간을 기다리는것, 이것이 버림받은 일본의 운명이다.

http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2019-03-08-0048

NHKはこの部分を「「私たちが相手にするにはいままで日本が犯した罪はあまりにも大きい。日本が過去の罪悪について賠償しないかぎり、われわれとつきあう夢を見るべきではない」として、改めて過去の清算を求めました」と解説していますが、上記を見る限り、「過去の清算」が主題とも思えません。
「일본은 간특한 속통에 가득차있는 먹물을 깨끗이 토해내지 않는 한」というのは慣用句なのかわかりませんが、“墨を吐かない限り”と言っていますから、邪な考えを棄てろという感じの意味でしょうかね。そういった話と「過去の清算」と「군사대국화의 날개를 접지 않는」という軍事大国化の野望を棄てろ、という話があり、それが無ければ、共存する夢を持つな、という内容です。
“いつまでも蚊帳の外で座ったまま、歴史の舞台から消える時を待つだけというのが、孤立した日本の運命だ”というのがこの文の主旨です。
「改めて過去の清算を求めました」というNHKの解説は、そりゃ全く間違いとまでは言えないでしょうけど、普通に米朝交渉に対する日本の態度を非難する論説と解する方が自然ではないですかね。
実際、対米交渉を積極的に進めてきた北朝鮮としては、ことあるごとに妨害し交渉決裂を煽ってきた日本に対してこのような論調になるのはむしろ当然でしょうしね。

それにしても仮にもメディアを名乗るのであれば、現在の北朝鮮の論調が小泉首相が訪朝した2002年9月以前の論調と比べてどうなのかの分析くらいしてくれませんかねぇ。個人のレベルでそこまで調べるのはちょっと難なので商売で組織的にやっているメディアがそういうことやってくれないと困るんですが。





続きを読む

ダニエル・スナイダー(Daniel Sneider)氏の記事の英語版と日本語版の違いが少し気になった件。

対象の記事はこれです。

日本語版:米朝交渉決裂で「笑う日中」と「大慌ての韓国」 日本にとって最悪の悪夢は回避された
英語版:After The Hanoi Collapse, What Is Next For Northeast Asia?

twitter.com
まあ本人がツイートしているくらいですから、日本語版については本人も了承しているのでしょうけど、まずタイトルはまるっきり違いますね。

記事の中身にはそれほど大きな違いはないものの、ちょいちょいおかしなところがありました。

まずサブタイトル。
英語版のサブタイトルは、「The View from Seoul」「The view from Pyongyang」「China’s Own Choice」といった非常にシンプルなものですが、日本語版では「日本にとってはマイナス面も」「文大統領にとって後を引く問題に」「危機が北朝鮮全体に広がっている」「北朝鮮と中国はより親密になる」とかメッセージ性の強い表現に変わっています。

本文での日本語版・英語版の違いもいくつかあります。
例えば、英語版にある次の記載は日本語版にはありません。

South Korea is less than fourteen months away from its next parliamentary elections, and Moon must win a big victory in them if he is not to become a lame duck immediately thereafter.

https://toyokeizai.net/articles/-/268962

韓国は次回総選挙まで14か月を割っており、文大統領がレームダック状態になるのを避けるには総選挙で大きく勝たなければならない、という内容ですが、これを日本語版で削除した理由はよくわかりません。

誤訳と言えるのが、「Meanwhile, the North Korean regime will be even more eager to get effective sanctions relief directly from Seoul and from Beijing.」が「その間、北朝鮮政権は、韓国そして韓国政府から事実上の制裁緩和を直接得ようとするだろう。」となっている部分。「Beijing」は中国政府を指しますから明らかな誤訳です。
「The view from Pyongyang is only slightly less bleak. 」を「では、北朝鮮政府は今回の結果をどう捉えているのだろうか。簡単に言えば、韓国より少し深刻に捉えている。」と訳しているのもおかしいですね。「less bleak」ですから、北朝鮮は韓国よりは少しマシなだけの状態という方が正確でしょう。

ここも変ですね。

英語版 日本語版
The other source of relief is China and undoubtedly Kim will stop over in Beijing to consult with Xi on his way home. For Beijing, they have to worry some about how the Hanoi failure will affect the prospects for a soft deal on trade with Trump. That is hard to predict and Xi may wish to avoid openly thwarting the U.S. on North Korea. But in a strategic sense, the Hanoi summit debacle is good for China. 制裁緩和のもう1つの拠り所は中国である。中国政府は、今回の米朝交渉決裂が米中貿易交渉にどう影響するか、ある程度考えなければならない。今後、日中交渉がどうなるかは予測困難だが、少なくとも戦略的な意味では、今回の交渉決裂は、中国にとっては悪い話ではない。

まあ「undoubtedly Kim will stop over in Beijing to consult with Xi on his way home.」の部分は結果的に実現しなかったようです*1ので、削除した日本語版のファインプレイかも知れません。
しかし、「That is hard to predict」を「日中交渉がどうなるかは予測困難」はあんまりな誤訳で、どう考えても「日中」じゃなくて「米中」でしょう。
あと「Xi may wish to avoid openly thwarting the U.S. on North Korea.」も何故か日本語版にありません。米中交渉が予測困難だから、北朝鮮に対する米国の動きを公然と妨害することを避けるかも知れないってことですが、ここも削除した理由がわかりません。

そうかと思えば、日本語版で継ぎ足している部分もあります。

英語版 日本語版
Whether Kim will chose to escalate tensions now is very much in question. He may not feel the need and it would undermine his appeal to the South. But in any case, Pomfret says, “China and North Korea will become closer, along with Russia.” 現在の北朝鮮の経済的状況を鑑みると、米朝関係が再び緊迫化する事態は避けられそうだ。金委員長自体がその必要はないと考えるかもしれないし、韓国への心証を悪くしたくないと考えるかもしれないからだ。ただいずれにせよ、「中国と北朝鮮の関係はより親密なものになり、そこへロシアも加わることになるだろう」とポンフレット氏は話す。今回の交渉決裂で、結局最も得をしたのは果たして中国だったのだろうか。

「今回の交渉決裂で、結局最も得をしたのは果たして中国だったのだろうか。」は英文にはまったくありません。
また、冒頭の「Whether Kim will chose to escalate tensions now is very much in question.」という表現が、日本語版では「現在の北朝鮮の経済的状況を鑑みると、米朝関係が再び緊迫化する事態は避けられそうだ。」となっています。その直後に「金委員長自体がその必要はないと考えるかもしれないし、韓国への心証を悪くしたくないと考えるかもしれないからだ」とその理由を説明しているのですから「現在の北朝鮮の経済的状況を鑑みると」という日本語版での記載は良く言っても蛇足ですし、厳しく言えば意味が違うとも言えます。

その他、微妙なニュアンスの違いとしては、「Compared to Tokyo, the mood in Seoul is gloomy.」が「一方、韓国には暗い雰囲気が漂っている。」と訳されていたりする部分もありましたね。

まあ、多少の誤訳があるとはいえ、全体として意味が全く変わってしまっているわけではありませんが、何となく違和感の残る訳ですねぇ。



安倍晋三、ゴールポストを動かす

安倍首相が「2%の物価安定目標に届いていないのは事実だが、政治の場で大切なのは雇用だ」とゴールポストを動かした件。
安倍首相「政治で大切なのは雇用」=アベノミクスの成果強調-参院予算委(2019年03月04日17時32分)

ゴールポストはともかく「政治の場で大切なのは雇用だ」と言ってて、似たようなことを言って安倍政権を擁護する一部の論者もいましたので、完全失業率について調べてみます。

政権 終了日 終了月の失業率(季節調整値) 差分 期間
第一次安倍政権 2007年 8月27日 3.7% ----- ------
福田政権    2008年 8月 2日 4.1% △0.4 12ヵ月
麻生政権    2009年 9月16日 5.4% △1.3 13ヶ月
鳩山政権    2010年 6月 8日 5.2% ▼0.2 9ヶ月
菅政権     2011年 9月17日 4.2% ▼1.0 15ヶ月
野田政権    2012年12月26日 4.3% △0.1 15ヶ月
参考1      2013年12月 3.7% ▼0.6 12ヶ月
参考2      2014年12月 3.4% ▼0.3 12ヶ月
参考3      2015年12月 3.3% ▼0.1 12ヶ月
参考4      2016年12月 3.1% ▼0.2 12ヶ月
参考5      2017年12月 2.7% ▼0.4 12ヶ月
現在      2018年12月 2.4% ▼0.3 12ヶ月
2012年12月基点 2018年12月 2.4% ▼1.9 72ヶ月

第二次安倍政権になってから2018年12月までに完全失業率は1.9ポイント低下しています。
ですが、72ヶ月もかけての話です。
麻生政権が崩壊した2009年9月の完全失業率は5.4%と惨憺たる状況でした。その惨状の建て直しからはじめざるを得なかった民主党政権ですが、2012年12月までの39ヶ月間に完全失業率を1.1ポイント低下させています。中でも菅政権はわずか15ヶ月で1.0ポイント低下させていて、東日本大震災といった大災害に見舞われた状況としては驚異的です。

第二次安倍政権での完全失業率の低下は最初の1年こそ0.6ポイント低下させたもののそれ以降はペースが鈍っています。もちろん、完全失業率の指標の性質上、低下するほど低下しにくくなるという点は考慮されるべきでしょうが、1年間で0.1~0.4ポイントという変化では、政策の効果なのか景気の自然変動の範囲なのか、ちょっと判断しにくいところでしょうね。



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