雑感いくつか
微妙な表現
ロイターの記事です。
3年3カ月におよぶ民主党の政権運営を問う選挙となったが、自民が単独で290を超す議席を獲得。公明党と合わせて全議席の3分の2となる320議席超を獲得した。憲法改正の発議や参議院で否決された法案の衆議院での再可決に必要な「圧倒的多数」を有することになる。圧倒的多数の議席があれば、民主党が第一党である参議院が否決した法案を再可決できるため、法律、予算などの審議で、衆参のねじれ現象は事実上解消する。ただ、国会同意人事は衆参それぞれの可決が必要で、衆議院の優越権は認められない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121217-00000003-reut-bus_all
なんか、衆議院で3分の2を取れば改憲の発議ができるようにも解釈できる文章ですが、もちろん参議院でも3分の2以上の賛成が必要です。
二大政党制
衆院選の結果は小選挙区制という特性上、まあ、あんなものかな、という感想です。「勝ちすぎ」とか言う意見も見かけますが、評価としてはともかく、制度上は想定の範囲内でしょう。むしろ民主は健闘した方じゃないでしょうかね。解散が遅ければ、完全に維新らに食われていた可能性が高かったでしょうし。もっとも、維新も首脳部の混乱や暴走、準備期間の不足を抱えながら54議席で、関東の比例区での獲得議席数を見ると、石原氏を利用した価値はあったと言えるかもしれません。極右と大衆迎合主義の悪魔合体の成果としては上々だと思います。
さて、衆参合わせて370議席を持つ自民党から大きく離されているものの160議席を持つ民主党は、なお第一野党であろうことは確かです。しかし現実的に二大政党制が機能するかどうかは疑わしいかな、とも思います。これが機能せず分裂し自民などに吸収されてしまうようでは、結局日本人にとっての自民党は、中国における中国共産党と同じような存在なのかも知れませんね。
政権を選択するという判断ができるほどにまで、民主主義が日本に定着していないのでしょう。