安倍政権の現状

現状を再確認しておきます。

安倍政権の目論見 参院選での必要議席 実現可能性
1.憲法9条改憲  自維で約110議席   ほぼ不可能 
2.憲法96条改憲 自公維みで約90議席 あり得る  
3.参議院過半数 自公で約60議席    ほぼ確実  

護憲勢力にとって最悪の悪夢は言うまでもなく9条改憲です。今回の衆院選で割りと現実味を帯びてきたとは言え、次期参院選後に現実化する可能性としてはかなり低いと言えます。
理由は9条改憲となれば、連立政権を組んでいる公明党の抵抗が考えられるからです。衆院では維新の協力が得られるでしょうが、参院で自民・維新で160議席以上を確保するのはかなり難しく、非改選50議席程度ですから改選121議席のほとんど全議席にあたる110議席を自民・維新で独占しなければなりませんので、まず不可能と言っていいでしょう。

これが改憲条件を緩和する96条改憲であれば、公明党みんなの党の協力が現実的に起こりえますので状況が変わります。自公維みは非改選議席で70議席を持っていますので改選で90議席を取れば改憲条件に達します。自公維みが121議席中90議席を確保すること自体は不可能とは言えず、割とあり得る事態です。
自民40、公明15、維新25、みんな10というのは、今回の衆院選の比例結果を考慮すると充分あり得る数字で、この場合参院で96条改憲勢力が3分の2を超えます。

最後に参議院過半数ですが、これは安倍政権がよほどのへまをやらない限りほぼ確実に達成するでしょう。
自公の非改選議席数は60議席ありますから、改選121議席中の半分を自公で取ればいいだけです。ただし、上記予測を適用するなら、自民40、公明15で過半数にわずかに届かない可能性があります。しかしながら、維新、みんな、民主から切り崩す可能性を考慮すればさほど気にする必要がないと言えます。
改選議席数60の民主にすれば、次期参院選議席数を減らすのはほぼ確実で半年で支持を取り戻せないと瓦解する恐れがありますので、ここから自民党が容易に議席を吸収できます。
参院選の単純な議席予測+αを考慮して、安倍政権が参院選参院過半数を奪取するのはほぼ確実というのが私の判断です。

自民党自身もそう理解しているでしょうし、支持者・支持新聞*1も同じ理解だと思います。参院選終わるまで「騒ぐな、煽るな」と言う姿勢があまりにも露骨ですし。

*1:産経