安倍内閣歴史修正五人衆が一人・下村博文文部科学大臣

さすがは五人衆中最強の歴史修正主義者と(私に)呼ばれるだけのことはあります。記者たちに事前に根回しをしているのか、ほとんど追及されていません。

下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年5月14日) 平成25年5月14日(火曜日)
科学技術・学術、文化、その他

記者)
 「日本維新の会」の橋下代表の、昨日の発言についてなんですが、橋下代表が慰安婦制度について、慰安婦制度は、戦争中については必要な制度であった、そして、旧日本軍による強制性というのは、確認されていないのだから、その点については、諸外国にしっかりアピールしていかなきゃいけないと、こういう趣旨の発言をされたわけですが、大臣も、かねてから、教科書記述などに関して、関心を寄せられてきたテーマだと思うんですけれども、この発言について、いかがお考えでしょうか。

大臣)
 私も、連休に、ワシントンに行き、またロンドンに行きまして、現地の関係者の方々から、我が国の、そういう歴史認識における発言が、相当誤解をされて捉えられているという思いを持ちました。つまり、これは韓国、中国だけではなくて、世界が、そういう我が国の、有力政治家の発言について、そういう非常に微妙な、また、なかなか国内における、発言の理解というのが、世界の中では、必ずしもそのまま通用していない、ということを感じている中で、橋下代表の発言も、そういう意味で、タイミングが非常に悪い、このときにあえてその発言をするプラスの意味があるのか、というふうに私は思いますし、沖縄での発言というのは、これはもう、党を代表した人の発言ではないと思いますね。

記者)
 それは、米軍に、要するに、風俗業を活用してほしいという。

大臣)
 その辺のおじさんが発言していることではないですからね。党の代表としての発言とはいかなるものかというのは、もうちょっと、認識をする必要があるんじゃないかと、私は思いますけれどもね。

http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1334645.htm

「現地の関係者の方々から、我が国の、そういう歴史認識における発言が、相当誤解をされて捉えられているという思いを持ちました。つまり、これは韓国、中国だけではなくて、世界が、そういう我が国の、有力政治家の発言について、そういう非常に微妙な、また、なかなか国内における、発言の理解というのが、世界の中では、必ずしもそのまま通用していない、ということを感じている中で」って何言ってんだかさっぱりですが、仕事できない記者のおかげで追及を免れています。

下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年5月31日) 平成25年5月31日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ

記者)
 以前にも質問に出たようで恐縮なんですが、橋下市長の従軍慰安婦に関する発言に関連して、改めて大臣の慰安婦に対する御見解を確認させていただきたいのですけれども、先日、5月24日の内閣府の定例会見で、稲田朋美行革担当大臣が、戦時中は慰安婦制度ということ自体が、悲しいことであるけれども合法であったというふうに発言されました。それに対して韓国の外務省が、女性の人権に対する冒とくという声明を発表する事態となっております。
 下村大臣は、昨年11月アメリカの地方紙に、稲田大臣とともに慰安婦が強制連行された証拠はないという意見広告の賛同者に名前を連ねていらっしゃるかと思うんですけれども、下村大臣の、慰安婦が当時は公娼(こうしょう)制度の下に合法であったという認識に立っていらっしゃったものかと、理解可能かと思うのですが、その上で合法だと述べた稲田大臣に関する韓国側の声明をどのように受け止めていらっしゃるのかということを見解をお伺いしたいと思うのですけれども、よろしくお願いします。

大臣)
 私は私として、この問題は随分前から取り組んでおりましたし、明確な意見は持っています。しかし、今は文部科学大臣としての記者会見でありますし、残念ながら海外ではそういうようなことを超えて、女性の人権問題という位置付けで、私は橋下市長の発言も相当国益にマイナスになっているというふうにそもそも思っていますし、今回のオリンピック招致にも影響を及ぼしかねないことになりかねない、更に発言を続ければ続けるほどですね。そういう、本来の意図と違う部分で国益にマイナスになることについては、こういう場ではコメントは差し控えたいと思います。

http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1335505.htm

聞きようによっては、慰安婦問題が女性の人権問題であることにすら下村大臣は不満のようにとれます。「本来の意図と違う部分で国益にマイナスになる」とか言ってますが、具体的には何も言わずに批判を避けようという意図が見え見えです。そもそも歴史修正主義という「本来の意図」が、女性の人権をはじめ排外主義容認、戦争被害者放置などの各種人権問題をもたらしている元凶なのですけどね。