日本のメディアが「反日」という用語を使うようになってから久しいわけですが、そもそも「反日」とは一体何なのでしょうか?
辞書的には「日本に反対すること。また、日本や日本人に反感を持つこと。」と定義されるようですが、「日本に反対すること」とは非常に曖昧です。この場合の「日本」とは何を指すのでしょうか?日本政府?日本国民の総意?日本国内で意見が分かれている場合は?
「日本や日本人に反感を持つこと」というと、もう少しはっきりしますが、この場合、日本政府の政策に反感を抱いているが日本人や日本文化には好意を持っている人は「反日」なのでしょうか?そうではないのでしょうか?
韓国の一般世論は概して日本人や日本文化に対して好意的ですが、日本社会では“韓国人は反日だ”とみなす傾向が強いのが現実です。
すると、日本人や日本文化には好意を持っていても「反日」扱いされないとは限らないことになります。
では、日本で“韓国人は反日だ”とみなしている人たちは何を問題視しているのでしょうか?
“韓国人は反日だ”と日本で言われる多くの場合で、問題となっているのは歴史問題や外交問題です。
歴史問題について言えば、日本による植民地支配、従軍慰安婦、徴用工を含む戦時強制労働といった話題でよく“韓国人は反日だ”とする言説が見られます。
外交問題について言えば、独島(竹島)の領土問題、漁業問題、経済問題(通貨スワップ協定など)、北朝鮮問題といった話題でよく見れられますね。
しかし歴史問題の多くは単なる歴史的事実に他ならず、それに言及することを「反日」扱いするのは、“事実に言及したら反日”ということになってしまいます。
外交問題の場合はそもそも当事者間で意見の相違があるわけですから、自らの意見を表明することを「反日」扱いするのは、“お前は黙れ”といっているに等しく言論弾圧に他なりません。
以上もろもろを考慮してみると、「反日」とは以下のように定義できるのではないでしょうか。
・「日本人」のご機嫌を損ねる言動
・「日本人」とは民族的アイデンティティを共有する集団
(・「日本人のご機嫌」は、言動の主体がアジア人、特に中国・韓国・北朝鮮の場合に顕著に損なわれる)
「反日」にならないためには、「日本人」様のご機嫌を損ねないように丁寧にあやしてあげる高等テクニックが必要ですね。