中国崩壊するするビジネス

まあ、うんざりするほど見かけるので、amazonで検索できるものをまとめて見ました。

前世紀

書名 出版年月 作者 主張崩壊時期 予測正否
大予言 中国崩壊のシナリオ 1989/9 黄 文雄 1990年代 はずれ
中国は崩壊する―ドキュメント「北京の55日」中国民主革命の最前線をゆく 1990/6 滝谷 二郎    
改革開放中国は崩壊する 1998/9 玉川 信明    

産経文化人の黄文雄氏はこの頃から、中国は崩壊するとか言っていますが、1989年出版ですからかれこれ27年になりますね。恥とか知ってたらヘイト商売ができないことがよくわかります。

第一次安倍政権期

書名 出版年月 作者 主張崩壊時期 予測正否
中国は猛毒を撒きちらして自滅する―全世界バブル崩壊の引き金を引くのも中国 2007/9 宮崎 正弘    
崩壊する中国逃げ遅れる日本―北京五輪後に始まる戦慄のシナリオ 2008/1 宮崎 正弘 2008年 はずれ
中国が崩壊する日―チベット、四川大地震から北京五輪へ (OAK MOOK 223 撃論ムック) 2008/6/1 西村 幸祐    
それでも中国は崩壊する (WAC BUNKO) 2008/10 黄 文雄    

21世紀になってからの中国崩壊煽動シリーズは、第一次安倍政権期にあたる2007年〜2008年に最初のピークを迎えます。極右政権と極右言論の共生関係という、何というかわかりやすい構図。
1989年の著作で“1990年代中国は崩壊する”と主張して予測を外した黄文雄氏は懲りずに「それでも中国は崩壊する」と主張する恥知らずっぷり、さすがは産経文化人です。
宮崎正弘氏は「全世界バブル崩壊の引き金を引くのも中国」などと言っていますが、この後に来るリーマンショックってどこ発でしたっけね。

民主政権期

書名 出版年月 作者 主張崩壊時期 予測正否
巨龍中国は2022年に崩壊する 2011/11/28 關 洸念 2022年  

この時期の中国崩壊煽動シリーズは明らかに少なくなり、予測も2022年という割と慎重になっています。名のある産経文化人がおとなしくなっている時期でもありますね。

第二次安倍政権期

書名 出版年月 作者 主張崩壊時期 予測正否
2014年、中国は崩壊する (扶桑社新書) 2012/9/1 宇田川 敬介 2014年 はずれ
中国社会の崩壊が始まった! 2013年の「中国」を予測する (WAC BUNKO) 2013/7/5 宮崎正弘、 石平 2013年 はずれ
中国はもう終わっている (一般書) 2013/9/17 黄文雄 (著), 石平 (著)    
中国共産党3年以内に崩壊する!? 2013/12/11 宮崎 正弘 2016年  
仲良く自滅する中国と韓国: 暴走と崩壊が止まらない! (一般書) 2014/6/20 宮崎 正弘、 室谷 克実    
ついに中国で始まった大崩壊の真実: 急落する経済と社会混乱の実態を現地から衝撃報告 2015/7/24 邱 海涛 (著) 2015年 はずれ

第二次安倍政権が成立するあたりから、中国崩壊煽動シリーズは再び活況を呈します。それもどれもこれも2〜3年の短期間で中国が崩壊すると主張し、外しています。
ちょっと笑えるのは、1989年、2008年と何度も“中国は崩壊する”と主張しながら外してきた黄文雄氏が、「中国はもう終わっている」という脳内勝利宣言を出してるあたりですね*1

中国崩壊するする詐欺で目立つのはやはり、黄文雄氏と宮崎正弘氏が双僻*2で、石平氏がそれに続く感じですね。室谷克実氏などは今後に期待というところでしょうか。


*1:これネタサイトで「「俺の中では中国は崩壊している」2070年発売予定」とか書かれたネタが、ホントになってる感じで笑えます。http://ameblo.jp/usoshohyo/entry-10489587207.html

*2:not 双璧