日本外務省が外交青書でフェイク情報を発信している件

この件。
日本、外交青書で「韓国政府が『性奴隷という表現使わない』と確認」主張(登録:2019-11-12 01:46 修正:2019-11-12 07:39 )

実際、2019年の外交青書にはこう書かれています。

●「性奴隷」
 「性奴隷」という表現は、事実に反するので使用すべきでない。この点は、2015年12月の日韓合意の際に韓国側とも確認しており、同合意においても一切使われていない。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/2019/html/chapter2_01_01.html#kakomi028

正確に言うなら、「「性奴隷」という表現は、事実に反するので使用すべきでない」というのは単なる日本政府の主張にすぎず、韓国政府にも使わないよう要求したものの韓国政府はそのような要求には応じず、「慰安婦問題の韓国政府の公式名称は『日本軍慰安婦被害者問題』だけであるということ」を説明しただけです。2015年合意に使われていないのもそれだけの理由で、韓国政府が「「性奴隷」という表現は、事実に反する」と認めたわけでも何でもありません。

実際、以前も言及しましたが、韓国には元日本軍慰安婦を支援するための「日帝下日本軍慰安婦被害者に対する生活安定支援及び記念事業に関する法律」というものがあります。

この法律の韓国語表記は「「일제하 일본군위안부(日本軍慰安婦) 피해자에 대한 생활안정지원 및 기념사업 등에 관한 법률」」で、韓国政府の公式名称が「日本軍慰安婦(일본군위안부)」であることを反映しています。
しかし、面白いのはこの法律の英語表記で、「ACT ON LIVELIHOOD STABILITY AND MEMORIAL SERVICES, ETC. FOR SEXUAL SLAVERY VICTIMS FOR THE JAPANESE IMPERIAL ARMY」となっているんですよね。
つまり韓国政府が公式に用いている表現は「일본군위안부(日本軍慰安婦)」と「SEXUAL SLAVERY VICTIMS」であるということです。

日本政府は当然そのことも知っているはずですが、外交青書にそのように書かなかったということは、日本政府が“慰安婦は「性奴隷」ではないが「SEXUAL SLAVERY VICTIMS」ではある”と認めたということになりましょうかねぇ。

全く、外交青書で日本国内にしか通用しないようなデマ情報を流すとは・・・。