菅官房長官「戦後日本に正当な評価を」
時事通信 5月9日(木)12時37分配信菅義偉官房長官は9日午前の記者会見で、朴槿恵韓国大統領が米議会で日本を念頭に「歴史に目をつぶる者は未来が見えない」と演説したことに関し、「戦後日本の歩み、歴史についても正当に評価されるべきだ」と反論した。同時に「日本と韓国は価値と利益を共有する重要な隣国同士であり、大局的観点から未来志向の関係を構築していくべきだ。ありとあらゆる外交ルートを使い、わが国の立場を理解してもらえるよう努力していきたい」と述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130509-00000053-jij-pol
菅官房長官の「戦後日本の歩み、歴史についても正当に評価されるべきだ」発言がなんとも笑わせます。
「戦後レジームからの脱却」というスローガンを掲げ、戦後日本の歩みを不当に評価してきた安倍首相をはじめ、「押し付け憲法」「自虐史観」などありとあらゆる戦後日本の否定を行い、戦後憲法を敵視してきた自民党政権、それも自民党が政権にあった時の河野談話*1、村山談話*2すら否定しようとしている極右政権が、「戦後日本の歩み、歴史についても正当に評価されるべき」とのたまっているわけですから、何の冗談か、と思えますね。
「わが国の立場を理解してもらえるよう努力していきたい」と言うのもお笑いで、「わが国の立場を理解してもらえる」努力よりも相手国の立場を理解する努力の方がまず必要でしょう。
河野談話、村山談話に代表される「戦後日本の歩み」の方向性を堅持・発展させていく方針であるのならともかく、ことあるごとに否定・撤回を狙う安倍政権の立場を理解させようという考え自体が厚かましいことこの上ありません。
*1:1993年、自民党・宮沢内閣 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/kono.html
*2:1995年、社自連立・村山内閣 http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/07/dmu_0815.html