ハングルは日本人が普及させたという大嘘

ま、これもよく嫌韓バカによって主張されるデマだが、大本は、朝鮮で初めて発行された漢字ハングル併用文を用いた新聞が発行された時に日本人が関与していただけの話。
これは新聞の読者層を広げることになり、新聞が世論形成に重要な役割を果たすようになったという点で評価すべきことではあるのだけども・・・。
そうなったのは、そもそもハングルが朝鮮人の間に普及していたからに他ならないわけです。


もし、ハングルが朝鮮人の間に普及していなかったのなら、なんでわざわざ普及されていない文字を使って新聞を発行したのか意味不明になりますね。戦後日本でアラビア語の新聞を発行するようなもので、そんなものは誰に読まれることもなく消滅したでしょう。


なので、「ハングルは日本人が普及させた」などというのはバカの妄言にすぎません。

ま、たとえばこういう奴らです。↓

http://www.tamanegiya.com/hannguru.html


そもそも、林子平の三国通覧図説にはハングルは諺文として紹介されているわけで、1780年代にはハングルが朝鮮の文字であると日本人にも認識されていたわけですが・・・。

http://record.museum.kyushu-u.ac.jp/sangokutu/index.html

*1


他にも、まともな朝鮮史の本を読めば、ハングルで書かれた文学がいくつもあることが記載されています。

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ハングルが公文書などで用いられなかったのは事実のようですが、日本の平仮名、片仮名にしても「仮名」と呼んで漢文より低く位置づけられていたわけで、それが普及していなかった証拠にはなりません。女の文字とみなされた仮名をつかった文学「土佐日記」が紀貫之が女官になりすまして書いた物というのは、国語で習うはずですが、これを知っていればハングルも同様の扱いを受けていたこと、それでも文学が生まれたことなどは、抵抗なく理解できそうなものですが、嫌韓バカには無理なんでしょうねえ・・・。


とまあ、この辺は既に山木さんが論破しつくしている観がありますが、林子平ネタを使いたかったのでエントリにしてみました。

http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20060416/p1
http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20060417/p1
http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20060419/p1
http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20060420/p1

*1:ちなみに林子平の朝鮮観はなかなか面白い。秀吉の朝鮮出兵のときは、武備を軽んじていたため3ヶ月で制圧されたが、その後武備を整えるようにしている、など、林子平自身の主張に沿った解釈とか。朝鮮人の体格は日本人より優れているが、「心機あくまで遅鈍」のため秀吉に敗れた、とか。そりゃまあ、戦国時代を経験していた秀吉時代の日本人と比べて遅鈍なのは当然とも思うが、それにしても嫌韓バカが大騒ぎする「火病」とはかけ離れたのんびりした国民性をうかがわせますな。もちろん「心機あくまで遅鈍」と言う表現が朝鮮人を褒めているわけでないことも確かですが。