俗説としての「右派政権の方が国際協調が進むというパラドックス」

右派政権の方が国際協調が進むというパラドックス

この手の意見は、俗説としては、よく聞きます。

ですが、単純にこういうことではないかな、と。

-  国内安定 国内不安定
右派 対外強硬可 対外強硬不可
左派 対外協調可 対外協調不可

冷泉氏のコラムが右派は対外強硬を志向し左派が対外協調を志向することを前提にしているようなので、多少乱暴ですがそのように右派・左派を定義してます。対外強硬・協調というのは、事実上、対米追従・アジア重視の2つの外交軸を指しています*1。また、純粋な外交だけではなく、外交に影響を与える国内政策も含みます。

直近の政権を見ても、終始衆参共に自公が過半数議席を持っていた小泉政権は対外強硬な外交政策をとっていました。後を継いだ安倍政権も当初は対外強硬な態度をとっていました*2。安倍政権時の2007年参院選での大敗により、参院過半数を割った福田政権も麻生政権も対外強硬策は採れていません。
麻生政権時の2009年衆院選民主党政権交代しますが、その民主党参院では過半数を取っていませんでした*3。鳩山政権が対外協調を進めようとしても国内が不安定なため、やはりできませんでした。後を継いだ菅政権も国内不安定に苦しみ、2010年参院選で大敗し状況が更に悪化。続く野田政権では対外協調など全く不可能な状態になり、2012年衆院選で敗北。
続く第二次安倍政権ですが、鳩山政権時と同じく参院過半数を取っていないため、対外強硬ができない状況になっています。
もっとも、次期参院選で自公あわせて61議席以上とれば、衆参共に過半数の安定政権になりますので、その後の安倍政権は対外強硬の政策を採る可能性は高いでしょうね。

*1:冷泉氏の言う「国際協調」という言葉自体が曖昧ですが、文意から見ると、対米追従・アジア重視のうち後者を「国際協調」と読んでいるようです。

*2:対中外交の修復などをしたという意見もありますが、従軍慰安婦問題を否定したり、教育基本法を改悪したり、と外交に悪影響を与える政策を行っています

*3:民主109、社民5、国民新4