安倍政権下での民主党(民進党)と維新の会の明暗を政党支持率で見てみる

2012年に民主党が政権を失い、自民党政権が復活しました。
その直後、2013年1月の時点では、民主党日本維新の会政党支持率はほぼ同等でした(世論調査によっては維新の方が高い結果になっています)。

民主党は決して左派政党などではなく、ほぼ第二自民党といっても構わない程度でしたが、それでも自民支持の極右勢力からは極左扱いされています。自民党にすり寄り、あるいは自民以上に右寄りの政策を打ち出すことで存在感を示そうとしたのが維新の会です。そのため、民主党にとっては票田を別に求めざるを得ず、自民や維新とは別の小政党や左派政党との協力を模索することになりました。
民主党の支持率は2年近く低迷したものの、2014年12月の衆院選を機に2%程度上昇します。野党協力(共産以外)などで支持層が拡大したという感じです。しかしながら、この当時の海江田万里代表(2012/12/25-2014/12/15)は自身が議席を失ったため、選挙では民主党議席数を11議席増やしたにも関わらず、代表を辞任することになります。

維新の会は民主党以上に支持率を低下させ、2014年11月には2%を割るレベルに低迷しています。2014年12月の衆院選でやや回復するものの民主党ほどの回復はできず、2015年9月には再び2%を割る低迷を続けます。
2016年7月の参院選では民主党共産党を含む野党統一路線を組みます。元々改選議席数が多かった民主党議席数としては減らす結果となり、岡田克也代表(2014/12/15-2016/9/15)が辞任することになります。
共産党選挙協力したからといって、特に民進党の支持率が下がったということはありませんでした。
その後、蓮舫代表(2016/9/15-)の時代になりますが、岡田代表時代よりも支持率が下がっているようにも見えますが、5月・6月は回復しているようにも見え現状では判断し難いところです。
一方で、維新の会は内紛を繰り返したこともありますが、支持率は民進党から大きく引き離され、共産党を下回り、まさに低迷という状況です。

以前の記事でも指摘した通り、何でも自民に賛成する維新の会は凋落し、多くの法案で賛成しつつも重要法案では対案を示しつつ対決を辞さない民進党野党第一党の存在感を示してるわけです。

個人的には共産党を支持していますが、共産党だけで安倍政権の暴走を止めることは、議席数の上でも支持率の上でも不可能なのは明らかですから、民進党には共産党を含む野党協力路線を堅持し、安倍改憲にしっぽを振りそうな右派議員の首に鎖をかけて党につなぎとめる役割を果たしてほしいと思っています。

ああ、ちなみに安倍政権の支持率が下がっているのに、民進党の支持率が上がらないのは期待されてないからだ、的な主張をいくつも見かけますが、そんな単純なゼロサムゲームじゃないのは、民主政権期の自民党支持率を見てもわかるはずなんですよね。

鳩山政権期の2010年1月〜5月に民主党支持率は急激に低下していますが、自民党支持率の回復には連動していないことがわかりますね。
自民党支持率が増えていくのは、2010年7月の参院選以降で、民主党はこの参院選過半数を失い、衆参ねじれ状態になって初めて民主党自民党の支持率がゼロサム的な挙動を示すようになります。