例えば、中国政府が国連による自国の人権状況報告に際し情報源の開示を求めたら国連はそれに応じるべきだろうか

この件。

児童売買,児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者に対する申し入れ

平成27年11月9日
1 11月2日,外務省は,10月下旬に訪日したマオド・ド・ブーア・ブキッキオ児童売買,児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者(Ms. Maud de Boer-Buquicchio, Special Rapporteur on the sale of children, child prostitution and child pornography)が,10月26日の記者会見で,「女子学生の13%が援助交際を経験している」と発言(当初3割としていましたが,後に通訳の誤訳として13%に訂正)したことについて,同報告者側(国連人権高等弁務官事務所(OHCHR))に対して抗議し,13%という数値の情報源及び根拠を開示すべきであると申し入れました。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_002626.html

今回のことによって今後、日本国内のNGOなどは国際機関の調査に対し情報提供することに躊躇するようになるかも知れません。少なくとも提供情報が政権の意に沿うかどうか、という事前判断が入るようになるでしょう。
日本外務省は「情報源も明らかにできないような信頼するに足りない情報を,記者会見や報告書で引用することは,到底受け容れられるものではない」とも言ってますが、中国で例示したように、人権報告において情報源を明らかにできないことはざらにありますから、それを理由に「信頼するに足りない」とか「到底受け容れられるものではない」というのは幾重にも異常です。
日本に対しては答えるべきだと考える尊大さに疑問すら抱けない状況に至ったわけです。

安倍政権成立以降、日本人の尊大さと選民意識が急速に増大しているように思いますが、もう止めようがありませんね。