こんな感じです。
http://www.bousai.go.jp/taisaku/gekijinhukko/list.html
災害発生日 災害 閣議決定日 政令公布日 日数 政権 2011年 3月11日 東日本大震災 2011年 3月12日 2011年 3月13日 2日 菅政権 2011年 7月17日〜 7月20日 台風(三重・和歌山・高知) 2011年 8月12日 2011年 8月17日 28日 菅政権 2011年 7月24日〜 8月 1日 豪雨(新潟・福島) 2011年 8月19日 2011年 8月24日 23日 菅政権 2011年 8月29日〜 9月 7日 台風(三重・奈良・和歌山) 2011年 9月20日 2011年 9月26日 19日 野田政権 2011年 9月15日〜 9月23日 台風(福島・岐阜・兵庫) 2011年10月14日 2011年10月19日 26日 野田政権 2012年 6月 8日〜 7月23日 台風(福岡・熊本・大分) ↓ ↓ 野田政権 2012年 7月11日〜 7月14日 九州北部豪雨 2012年 7月31日 2012年 8月 3日 20日 野田政権 2013年 6月 8日〜 8月 9日 台風(岩手・山形・島根・山口) ↓ ↓ 安倍政権 2013年 7月28日 豪雨(島根・山口) 2013年 8月15日 2013年 8月20日 23日 安倍政権 2013年 8月23日〜 8月25日 豪雨(島根) 2013年 9月10日 2013年 9月13日 19日 安倍政権 2013年 9月15日〜 9月17日 豪雨(福井・滋賀・京都) 2013年10月 4日 2013年10月 9日 22日 安倍政権 2013年10月15日〜10月16日 台風(東京(大島)) 2013年11月 5日 2013年11月 8日 23日 安倍政権 2014年 7月 9日〜 7月10日 豪雨(長野・宮城) 2014年 8月15日 2014年 8月20日 41日 安倍政権 2014年 7月30日〜 8月25日 台風(北海道・京都・兵庫・大阪・奈良・広島・徳島・愛媛・高知) ↓ ↓ 安倍政権 2014年 8月20日 土砂災害(広島) 2014年 9月 5日 2014年 9月10日 21日 安倍政権 2014年10月13日〜10月14日 豪雨(兵庫) 2014年11月14日 2014年11月19日 37日 安倍政権 2014年11月22日 長野県北部地震 2014年12月16日 2014年12月19日 27日 安倍政権 2015年 6月 2日〜 7月26日*1 豪雨(熊本) 2015年 8月25日 2015年 8月28日 33日 安倍政権 2015年 8月24日〜 8月26日 台風(三重) 2015年 9月25日 2015年 9月30日 35日 安倍政権 2015年 9月 7日〜 9月11日 台風(宮城・福島・茨城・栃木) 2015年10月 6日 2015年10月 7日 26日 安倍政権
台風・豪雨での指定が多く一概に比較できないでしょうが、とにかく東日本大震災だけが例外的に迅速に対応されていることが明白だと思います。閣議決定まででも2〜3週間程度かかっており、東日本大震災の時を除けば、菅政権・野田政権ともさほど大きな差があるようには見えません。
2004年10月23日の中越地震でも閣議決定されたのは11月26日で公布は12月1日ですし、2007年3月25日の能登半島地震は4月25日公布、2007年7月16日の中越沖地震でも公布は8月10日です。2008年6月14日の岩手・宮城内陸地震では7月9日の公布。
2010年2月28日の津波(チリ中部地震による)では、公布されたのは4月23日で2ヶ月近く経っています。
被害の様態によってどのような法を適用するかが異なるわけですから、一概に言えるわけではありませんが、とにかく東日本大震災だけは驚異的なスピードで対処された例外的な事例と言えるでしょう。
今回の熊本地震について言えば、4月末か5月上旬くらいに閣議決定すれば、激甚災害の指定時期に関する限り、いつも通りの“普通”の対応だと言っていいと思います。
要するにこの点に関しては、熊本地震での安倍政権の平凡な対応速度を批判すべきなのではなく、東日本大震災における菅政権の優秀な対応速度を評価すべきだということですね。
*1:最も被害が大きかったのは6月10日の豪雨