ネトウヨと大差なかった支那駐屯軍司令官・香月清司

「JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C11110925200、北支那作戦史要 −支那駐屯軍 2/3 昭和11年5月6日〜昭和12年8月31日(防衛省防衛研究所)」より。

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元来小官ハ支那ノ民族性及其ノ歴史ヨリ考察シテ、支那人ニ対スルニハ紊リニ恩ヲ売ラズ、阿諛セズ、常ニ厳ト正ヲ以テ之ニ臨ミ、苟モ不正ヲ為シ、反抗ヲ試ミタル場合ニハ、徹底的ニ之ヲ膺懲シ、弾圧弾劾寸毫モ仮借スル所ナキヲ要スルモノト考ヘアリタリ。故ニ殷汝耕ハ之ヲ糾明スベク、張自忠ハ之ヲ捕虜トスベシ。冀東政府ハ別ニ新ニ之ヲ設置セシメ、冀察政府ハ之ヲ解散セシメタリ。而シテ当分皇軍ノ手ニ依ル軍政ノ施行ヲ適当ト考ヘ、軍中央部ニ稟申セシメタルモノナリ。

香月司令官は、冀東政府主席の殷汝耕が通州事件を手引きしたと疑っており、宋哲元の代理として北京に残った張自忠を取り逃がしたことを口惜しがっています。
それはともかく、軍司令官がこのような民族差別意識で戦争に臨んでいるわけですから、軍による虐殺・暴行が繰り返されるのも、圧政が布かれるのも当然ですね。少しでも親日的な中国人を立てて傀儡政権を作っても、気に入らなければ簡単に切捨て次の傀儡を立てればいいという考えですから、まともな政権が育つわけもなく。

支那ノ民族性及其ノ歴史ヨリ考察シテ、支那人ニ対スルニハ紊リニ恩ヲ売ラズ、阿諛セズ、常ニ厳ト正ヲ以テ之ニ臨ミ、苟モ不正ヲ為シ、反抗ヲ試ミタル場合ニハ、徹底的ニ之ヲ膺懲シ、弾圧弾劾寸毫モ仮借スル所ナキヲ要スルモノト考ヘアリタリ」なんてまさに安倍日本の対中認識そのものですしね。