“強度のストレスを与えられる相手”が子を連れ去った場合について考えてみるべき

よくある主張。

千田有紀‏@chitaponta
面会交流、とくに共同親権に疑問をもったきっかけは、正直にいうとそれを主張されていらっしゃるかたたちが少しでも意見が違うと執拗に攻撃、粘着してくることで、これはパートナーがこういう態度なら大変で成立しないだろうなと痛感したからです。共感得たいなら再考された方がいいと思います。
17:16 - 2016年10月27日

https://twitter.com/chitaponta/status/791795723821920257

弁護士篠田奈保子‏@yorisoibengoshi
相手方に弁護士がついていない場合もあって,そんな時は,直接に相手方とやりとりをすることになるけど,慣れている私でも強度のストレスを与えられる相手がいる。そんなんだから,そりゃ家族は逃げ出すのは当然だわさと思う。反面,相手は加害意識はゼロなんだよなぁ。
0:17 - 2016年10月28日

https://twitter.com/yorisoibengoshi/status/791901723929432064

千田氏の言う「少しでも意見が違うと執拗に攻撃、粘着してくる」ようなパートナー、篠田弁護士の言う「強度のストレスを与えられる相手」、そういう人たちが子を連れ去った場合にどういうことが起こるか考えてみてほしいですね。子を別居親から引き離して、自身に対する子の忠誠心を試すようなことをしても、篠田弁護士の言うように「加害意識はゼロ」って人もいますからね。

子を連れ去る親が常に善人とは限りませんよ。

今回の件についての雑感

親子断絶防止法案は、不当に子と引き離されている親からすればわずかながらでも希望の持てる法案だと思います。
それに対して、千田氏や駒崎氏などから、子と引き離されている親を全員DV加害者とみなすような記事を出されたり「ガチで頭おかしい法案」*1とか侮辱されたりしたわけです。不当に子と引き離されている別居親がこれらの言説で「強度のストレスを」与えられたのは想像に難くありません。彼らが激しく反応したのは、ある意味「当然だわさと思う」。
でも、千田氏や駒崎氏などに「加害意識はゼロ」なんでしょうね。

親子断絶防止法反対派は当初から、DV加害者でもないのに不当に子と引き離されている別居親に対する配慮が欠けていたと思います。

あとですね、子どもと引き離されるのって物凄いストレスだと思いますよ。連れ去った方やそれを支援している人からすれば、そのくらいのストレスは当然の罰くらいに思っているのかも知れませんけど、それを苦に自殺する人までいるのに、「そんなんだから,そりゃ家族は逃げ出すのは当然だわさと思う」とか配慮無さすぎでしょう。やってることはセカンドレイプと変わりませんよ。

ちなみにホームズ・ラエ博士によるストレス度チェックには“子と引き離し”といった項目はありませんが、相当するのは「夫婦の別居」か「近親者の死」辺りでしょうか*2。「配偶者の死」を100とした場合に、「夫婦の別居」は65、「近親者の死」は63に相当します。子と引き離され“続けている”というのは「近親者の死」が毎年起こっているのと同等のストレスと言えるんじゃないでしょうか。
「近親者の死」であれば周囲の同情などの精神的な支えも得られやすいでしょうが、子を連れ去られた親というのは千田氏や篠田弁護士の発言のようにDV加害者扱いされ、侮辱されることが多い上、家庭裁判所でも冷たくあしらわれるわけですから、下手すれば「近親者の死」よりもストレスの度合いは高いでしょう。
だとすれば子と引き離されている別居親というのは、近親者の死が相次ぐのに等しいストレスを引き離され続けてる期間中ずっと受けていることになります。このような強烈なストレスに晒されている連れ去られ被害者に対して、千田氏や篠田弁護士、駒崎氏の発言はさすがにちょっとひどいんじゃないの?という思いです。