「元夫からの監視」されるくらいなら子供を餓死させた方がマシだと考える社会学者

前回の記事に対して、こういうツイートが。

千田有紀‏ @chitaponta
高卒で勤務経験もなく、子育ては無理という彼女に親権を押し付け、助けを無視し、子どもの誕生日に連絡もしなかった元夫。生きるための売春で性暴力のトラウマを再燃させ、解離性人格障害を悪化させた彼女に必要だったのは、養育費や社会からの援助で、元夫からの監視ではない。モラハラ思考そのもの。

https://twitter.com/chitaponta/status/842130302596141057

おそらく上記の千田氏ツイートを見てきたと思われるツイートが以下です。

トロ‏ @toro_mei
面会交流が実施されなかったために失われた命の事例(大阪二児置き去り死事件、2010年) - 誰かの妄想・はてな版 (id:scopedog) http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20170314/1489506172
捏造!とかいいつつ、もと旦那が親権押し付け養育費も渡さず遊んでた屑だった事は書かないのね

https://twitter.com/toro_mei/status/842207077414002688

いずれも元夫を誹謗中傷侮辱する内容で共通していますが、その内容を考慮したとしても、月1回〜2回の頻度で面会交流していれば、子供を助けられたこと自体に変わりありませんから、千田氏もトロ氏も子供の命には興味無いんだなぁという感想しか抱けませんね。

そして、千田氏・トロ氏の書く元夫像自体もかなり歪んでいますし、妻側の問題点については一切触れずに元夫のネガティブ情報だけをあげつらうやり方には全く賛同できませんね。
元妻が浮気した事実や隠れて借金を作ってた事実についてはなぜ触れないのでしょうか?

この大阪二児遺棄致死事件についての私の認識は「この事件の被告の近親に関して重視すべきは養育費ではないと思う。」と以前書いたとおりです。

被告が周囲のサポートを得られなかったという点を知って、当初の報道に見られた非道な母親像を払拭するのは良いことだと思います。一方で、だからと言ってサポートしなかった周囲に非難の矛先を向けるのもまた違うと思うんですよね。
(略)
何より、被告が精神的に子供であったように、元夫もまた年若い青年に過ぎませんでした。気がついたら妻に浮気され借金されていた、それ自体人生経験の浅い元夫には相当な精神的負担だったと思います。私としては、被告を責める気になれないのと同じようにそういう状態の元夫も責める気になれません。
では、周囲の大人、特に記事で言及されていた元夫の母はどうか、というと、これも難しいと思います。記事では元夫の母がなぜほとんど子供(孫)を訪ねなかったのか、とありますが、その年代の人たちは離婚後親権のない親は子供と距離を置くべきという価値観が強いはずです。なぜ元夫が子供を引き取らなかったかと言えば、小さい子供は母親が育てるべき、という母性神話は未だに根強いためというのもあるでしょう。
要するにこの事件は、責められるべき誰かがいる事件ではなく、制度の不備や社会の価値観の陥穽が生み出したものだと考えます。

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130930/1380560564

「責められるべき誰かがいる事件ではなく、制度の不備や社会の価値観の陥穽が生み出したもの」という認識です。

千田氏は「高卒で勤務経験もなく、子育ては無理という彼女に親権を押し付け、助けを無視し、子どもの誕生日に連絡もしなかった元夫」と、トロ氏は「親権押し付け養育費も渡さず遊んでた屑」と誹謗中傷していますが、誰かを責めれば子供が助かったという事件ではありませんので全く同意できません。

ちなみに、元夫も子供を育てるため大学を中退して働いています*1し、勝手に借金を作った元妻には渡さなかったものの子供の学資として貯金してもいますし*2、上の子の誕生日には連絡もしています*3ので、千田氏らが示しているような人物像とは随分異なります。

千田氏の自己矛盾

再掲。

千田有紀‏ @chitaponta
高卒で勤務経験もなく、子育ては無理という彼女に親権を押し付け、助けを無視し、子どもの誕生日に連絡もしなかった元夫。生きるための売春で性暴力のトラウマを再燃させ、解離性人格障害を悪化させた彼女に必要だったのは、養育費や社会からの援助で、元夫からの監視ではない。モラハラ思考そのもの。

https://twitter.com/chitaponta/status/842130302596141057

「子育ては無理という彼女に親権を押し付け」とか言いつつ、面会交流すべきだったという意見に「モラハラ思考そのもの」だと非難していますが、結局千田氏はこのケースでは元夫が親権を取って子供を引き取るべきだったと言ってるんでしょうかね?千田氏が言うところの「助けを無視し、子どもの誕生日に連絡もしなかった元夫」が親権者たるべきだったと?
違いますよね?
千田氏は元夫が親権者たるべきとは微塵も思っていないでしょうに、にもかかわらず「彼女に親権を押し付け」と評する。矛盾としか言いようがありません。千田理論で考えるなら、「助けを無視し、子どもの誕生日に連絡もしなかった元夫」が親権者たるべきではありませんので、結局千田理論でも「彼女に親権を押し付け」る結果にしかなりませんよ。

「助けを無視し、子どもの誕生日に連絡もしなかった」にしても、いつから千田氏は面会交流すべき論者になったんでしょうか?
同居親が助けを求めた場合に機敏に対応できるように、子供の誕生日に普通にお祝いをできるように、そういう関係を築くためにこそ面会交流が必要なんですよね。

それこそ、法的に面会交流が義務化されていれば、同居親を助けることも子どもの誕生日を祝うこともできましたよね?
だったら、千田氏は面会交流を義務化する方向に賛同すべきですよね?

でもそうはせずに面会交流を「元夫からの監視」だと決め付け、「養育費や社会からの援助」があれば面会交流は不要、それを求めるのは「モラハラ思考そのもの」と侮辱する。

ちなみに事件当時、元夫は20代前半で高卒です。当然、出せる養育費にも限界があり元妻と子の生活を支えるのに十分とは言えませんでした。そして元妻は水商売や売春などでの収入は、金額だけ見るなら生活できない金額ではありませんでした。
子供たちは、お金が無く食べ物が買えないために餓死したのではありません。精神的に追い詰められたことで育児できなくなったために子供たちは餓死したのです。

そして何よりも元妻自身、元夫が子供たちを気にかけてくれることを望んでいました。それをうまく伝えることが彼女にはできず、元夫にはその声なき声を拾えるだけの人生経験がなかったのです。

にもかかわらず、千田氏は面会交流を「元夫からの監視」だと言い放つわけですから、醜悪極まりないとしか言いようがありません。
この人には、金以外の人間関係を何も理解できないのでしょう。


ああ、ちなみに千田氏のいう「勤務経験もなく」というのは事実に反します。大阪二児遺棄致死事件の加害者である母親は2006年に四日市市内の割烹店に正社員として就職しています*4
とにかく千田氏の認識・発言は色々な点で、雑、という他ありませんね。