産経記者による追悼式典取材拒否は、歴史修正主義者に場を与えないという意味で正しい対応だと思うよ

この件。
【「南京事件」から80年】中国当局が産経新聞の追悼式典取材を拒否(2017.12.13 11:02更新 )

未だに「1937年に旧日本軍による南京占領で起きたとされる「南京事件」」といった表現*1で報じる南京事件否定論者を相手にするのは時間の無駄ですし、南京事件被害者やその遺族らもいる場に否定論者の産経記者をもぐりこませて人権侵害を犯すリスクを看過するわけにもいかんでしょう。
ホロコーストの生存者ら集まる追悼式にネオナチを呼ぶようなものですしね。

冒頭の産経記事は短い記事ですが偏見塗れです。さすがに取材せずにいい加減な記事を書くのに慣れた産経らしく、取材などしなくても反中記事を書くのに何も困らないようです。

 中国は2014年に南京事件の12月13日を「国家哀悼日」に格上げ。この年に初めて習氏が出席した。
 今年は事件から80周年という“節目”の年にあたるほか、「強国」建設を掲げた10月の共産党大会を経て習指導部が2期目に入ったタイミング。「抗日戦への勝利」を改めて強調することで、共産党の中国統治を一方的に正当化するとともに、国内からの求心力を高める狙いがありそうだ。

http://www.sankei.com/world/news/171213/wor1712130015-n1.html

共産党の中国統治を一方的に正当化する」とか意味不明です。日本政府は日中共同声明で「中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認」*2しているわけですが、産経新聞としてはそのような国家間の合意を認めないという意向なのか、安倍政権を忖度したのか。

「国内からの求心力を高める狙い」というのも意味不明で、日本で首相が原爆の日の慰霊祭に参加したら「国内からの求心力を高める狙い」があるんですかねぇ・・・。


2017.12.13 11:02更新

【「南京事件」から80年】中国当局産経新聞の追悼式典取材を拒否

 【南京=河崎真澄】日中戦争時の1937年に旧日本軍による南京占領で起きたとされる「南京事件」から80年を迎えた13日、江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」で午前10時(日本時間同11時)に追悼式典が始まった。同式典には3年ぶりに習近平国家主席が出席した。中国中央テレビ(CCTV)などが報じた。
 13日の追悼式典に関し産経新聞は、規定通り中国外務省に取材の申請を行ったが、会場への立ち入りが認められる記者証の発給を拒否された。これに対し同省は、「共産党中央宣伝部の指示に従った」と回答。一方で、党中央宣伝部からの説明は得られなかった。
 中国は2014年に南京事件の12月13日を「国家哀悼日」に格上げ。この年に初めて習氏が出席した。
 今年は事件から80周年という“節目”の年にあたるほか、「強国」建設を掲げた10月の共産党大会を経て習指導部が2期目に入ったタイミング。「抗日戦への勝利」を改めて強調することで、共産党の中国統治を一方的に正当化するとともに、国内からの求心力を高める狙いがありそうだ。

http://www.sankei.com/world/news/171213/wor1712130015-n1.html

*1:“とされる”という表現、括弧付で“「南京事件」”と記載する表現、は産経としては南京事件の存在を認めないという意思表示に他なりませんからねぇ。サンケイ新聞蒋介石秘録では南京大虐殺を事実として記載していたのにねぇ。

*2:http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/nc_seimei.html