「子供“連れ去り”」「英語では『誘拐・拉致』だ」、ついでに言うなら慰安婦連行も英語では同じ表現使ったりします。

産経のこの記事。
(2017.4.15 23:14更新)子供“連れ去り” 国内外から日本の姿勢批判「英語では『誘拐・拉致』だ」 ハーグ条約発効3年

離婚時の子どもの連れ去りのことを英語では“Abduction”“abduct”と表現することがありますが、これは直訳すると「拉致・誘拐」になり、産経記事のタイトルの通りです。
一方でアメリカ、グレンデールにある慰安婦碑の碑文には以下のように“ABDUCTED”と書かれています。

IN MEMORY OF THE MORE THAN 200,000 WOMEN AND GIRLS WHO WERE ABDUCTED BY THE ARMED FORCES OF THE GOVERNMENT OF IMPERIAL JAPAN. 1930's - 1945 KNOWN AS "COMFORT WOMEN," THEY ENDURED HUMAN RIGHTS VIOLATIONS THAT NO PEOPLES SHOULD LEAVE UNRECOGNIZED. LET US NEVER FORGET THE HORRORS OF CRIMES AGAINST HUMANITY.

http://thecable.foreignpolicy.com/posts/2012/06/06/japanese_comfort_women_deniers_force_white_house_to_weigh_inresponse

つまり英語では、家族による子どもの連れ去りも、家族以外による誘拐も、北朝鮮による拉致も、日本軍による慰安婦の連行も全て“Abduction”なわけです。
何も、泣き叫ぶ相手に銃を突きつけて無理やり連れて行くことばかりが“Abduction”ではないんですね。
産経新聞は2013年8月の社説で、日本軍は慰安婦を“Abduction”していないと否定していますが、家族による子どもの連れ去りも“Abduction”であることを踏まえれば、否定なんかできるはずないんですよね。

【主張】慰安婦の碑 官民あげ曲解正す発信を

2013.8.2 03:07 [主張]
 2010(平成22)年、ニュージャージー州パリセイズパーク市の公立図書館に設置された慰安婦の碑には、「日本帝国政府の軍によって拉致された20万人以上の女性と少女」と記されている。旧日本軍が少女らを慰安婦として拉致した事実はなく、「20万人以上」も法外な数字だ。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/130802/amr13080203070000-n1.htm

「一方の親が他方の親の了解なく、子供を連れ去ることも「abduct」で表現されています。もちろん、奴隷狩りのように子供を連れ去ることだけが想定されているわけじゃありません。」というようなことは5年前には指摘してるんですけどね。