こんなブログがあったので。
野党統一候補の存在意義を誰か教えて
で、こんなことが書いてある。
https://www.cobalog.com/entry/yatoutouitsukouho野党統一議員の政策と政治理念は?
でも、それで当選して議員さんになった候補者がいるとして、その人の政策はどうなってるの?って思うんですよね。
政党ってのは、それぞれの政策があるからこそ分かれていると思ってるんですけど、だとしたら、彼らは参議院の席に座ってなにするのでしょう。
だって、各政党の政策は違うはずでしょう。いっしょなら合併して大きな野党になればいいのにそれをしないんですから。
細かい政策で野党の動きが割れたとき、その野党統一議員の人はどう動くんです?それぞれ元の所属政党の支持で動く?それって統一だからって票をくれた別の野党の支持者に不義理になるんじゃないの?それともそのときどきで自分の信念で動く?え?じゃあそもそもなんでその所属政党にいるの?選挙の時が無所属だったら選挙後にどっかの政党に属すの?え?じゃあそもそもその候補者には政治理念なんてないの?
考えれば考えるほどわからない。
ここ30年間、ほとんどの期間で日本は連立政権だったわけですし今も自民党・公明党の連立政権なわけですが、野党統一候補の存在意義がわからないという人は連立政権については疑問に思わなかったんでしょうか?
上記の言い回しを用いるなら、こんな感じになりますよね。
政党ってのは、それぞれの政策があるからこそ分かれていると思ってるんですけど、だとしたら、彼らは参議院の席に座ってなにするのでしょう。
だって、自民党と公明党の政策は違うはずでしょう。いっしょなら合併して大きな与党になればいいのにそれをしないんですから。
細かい政策で自民党・公明党の動きが割れたとき、与党議員の人はどう動くんです?それぞれ元の所属政党の支持で動く?それって「選挙区は自民、比例は公明」で票をくれた別の与党の支持者に不義理になるんじゃないの?それともそのときどきで自分の信念で動く?え?じゃあそもそもなんでその所属政党にいるの?
でも連立与党の自公政権に対しては「政策モンスターか、まったく政治理念がないか」とも「“賛成”のみにお仕事」とも言わない。
自民党・公明党候補者に対して「政策と政治理念を持ってない与党に“賛成”するだけの人」とも言わない。
不思議ですね。
自民党比例で当選した山田太郎氏は表現の自由を訴えていますが、自公政権が表現規制法案を提出したら抵抗せずに賛成票を投じるべきでしょうか?
抵抗しないなら表現規制反対に期待して投票した有権者への裏切りですが、さりとて抵抗すると今度は自民党だからという理由で投票した有権者への裏切りになりますね。
こういう矛盾を避けるには、候補者はこう主張しなければいけません。
「党の決定にすべて従います。私自身の主張はありません」と。
でも、そんな候補者まずいませんよね。
それを不思議に思ったことはないですかね。
それを不思議に思ったこともないのなら、なぜ野党統一候補の存在意義だけが気になったんでしょうね。
選択的懐疑主義という奴ですかね。
一応、答えてみると
個々の有権者と全てにおいて全く同じ主張の候補者や政党なんてまずありません。
Aという政策には賛成だけど、Bという政策には賛成できない。でも問題の重みを考えるとAの方が比較的重要だから、この政党・候補者に投票しよう、ってのがまあ、普通でしょうよ。
実際、自民党に投票する連中はよくそういう言い訳してますよね。“安倍政権のやり方の全てに賛成するわけではないけど野党に入れたくないから消去法で自民党”とか“消費税には反対だけど、自民党”とか。
野党統一候補に投票する方も、“この候補者の全てに賛成ではないけど自民党に反対だから消去法で統一候補”という認識でしょう。
安倍自公政権がやろうとしている政策のうち、どうしても賛成できないものについては連携して反対に回ってくれるという点で野党統一候補には意味があります。
反対のみのお仕事?
どうも野党は何でも反対するとか思ってそうですが、以前調べたところでは民進党時代の第193回国会で内閣提出法案に反対したのは、民進党は全体の19%、社民党は33.3%、共産党ですら66.7%といった状況で、第196会国会でも似たような傾向です。
ガンガン対案を出す共産党を例外とすれば、基本的に半数以上か7割以上の内閣提出法案に賛成することが多いんですよね。
つまり、それぞれの野党が是々非々で判断して賛否の態度を決めるのが普通なわけで、国会で各野党で政治的主張が割れた場合、野党統一候補が政党に所属しているのであれば、まず党の判断に従うことが多いでしょうし、無所属であれば個々の判断で賛否決めるでしょうね。
政策によって判断が割れるのは当たり前の話。
野党統一候補って、全ての政策を一致させることを約した候補ではありませんからね。
でも以下のようなことを言うってことは、おそらくそれも知らないんでしょうね。
野党が政策をこえてひとつになるのはきっと与党に反対するときでしょう。それが野党の存在意義のひとつですから。
https://www.cobalog.com/entry/yatoutouitsukouho
そのための統一候補?それだけ?
じゃあ国会での政治的主張が各野党割れたときに、その野党統一議員は何の役には立たなくなっちゃいます。割れないっていうなら先ほども書いたとおり連合して大野党になるべきだし、そうしないってことは政策によっては割れるんでしょ。
そうなると、やっぱり与党に反対するだけのお仕事としか思えない。
でもそれだったら「アベヤメロー」「ナニイッテンダー」「ハナシニナラナイー」とか繰り返しスピーカーで流す人形でも座らせとけって話になっちゃいますから、きっとぼくのようなアホにはわからない何か大きな仕事があるんでしょう。
それが何なのか、何をどう考えてもわからないんですけど。
考える以前にちゃんと調べたのか疑問なんですけど・・・。
こういう記事があります。
5/29(水)4野党1会派と市民連合による政策協定調印式のご報告
野党統一候補の根拠となる政策協定ですね。
個々の選挙区には固有の事情もありますから、これだけで全てとは言えませんが、基本的にはこの協定の範囲内において各野党は共通した政策を採るということになります。
有権者から見れば、野党統一候補はどの政党の所属だろうと無所属だろうと、この政策協定に書かれている内容に沿った活動を期待できるので、それに賛同するなら投票するということになります。
逆に言えば、ここに書かれていないことについては、候補者に委ねるということでもあります。
ああ、ちなみにこういった政策協定って別に野党だけがやってるわけじゃありません。連立政権を組んでいる自民党と公明党だって当然のようにやっています。
事例1:<参院選2019>自民と公明が選挙協力協定 共通基本政策に7項目(5/29 7:00、佐賀新聞)
事例2:自由民主党・公明党連立政権合意(PDF)
政党が違えば政策も違うけど、あらゆる政策が全て異なるわけでもなく他党と共通する政策もある。それぞれの優先度・重要度を鑑みて共通する政策を軸に各党で調整して協力する。
そんなにわかりにくい話じゃないですよね。