大阪都構想と称する大阪市廃止提案に関する件。
まあ、賛成派による負け惜しみや暴言・中傷と言えるものまで様々な反応があり、住民投票で勝利した側である反対派が反論したくなる気持ちはわかります。
ですが、所詮都構想などは行政機構を改善するためのひとつのツールに過ぎず、都構想というツールを否決したところで何らかの改善が必要な面はあるわけです。本来、賛成派も反対派も行政機構の改善という目的自体は共有しているはずであり、その手段に関して意見を違えているに過ぎません。都構想が否決された以上、賛成派がなすべきことは都構想以外の手段を検討することであり、反対派がなすべきことは賛成派と話し合って建設的な議論をすることのはずです。
投票結果を見てもわかるように、賛成派・反対派は拮抗しており、いずれかが単独で行政の改善という課題に立ち向かうのは困難でしょう。市民同士が協力しなければ話になりません。
協力の申し出、ノーサイドの宣言は勝者の側から言いだした方が価値があります。
そして、何よりも投票の結果だけを見て勝ち負けを決め、負けた方を排除するというやり方、それは橋下のやり方そのものです。
橋下を排除するために、橋下になるような愚行はすべきではないでしょう。
勝者である反対派が敗者である賛成派を罵ることは結局、橋下的価値観の具現化に他ならず、市民社会が橋下的価値観に敗北したことを意味します。