資料調査に関する概算見積

Taka 2012/03/01 09:09
認定の、根拠となる所も、調べて
教えて、くださいな。
全部ね。

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20120228/1330447406


ご依頼ありがとうございます。
東京裁判及び南京軍事法廷における南京事件関連資料の取り寄せの御要望ということで、以下に想定条件と概算見積を提示いたします。

  • 資料は日本国内で合法的に入手可能な資料に限らせていただきます。
  • 主な調査対象資料は以下の通りです。
Transcripts of Court Proceedings 速記録
Transcripts of Proceedings in Chambers 非公開審理速記録
Court Papers 法廷文書
Prosecution Evidential Documents 検察側提出証拠・未提出証拠
Defense Documents 弁護側提出証拠・未提出証拠
Court Exhibits 法廷証
Summation  検察側最終論告と弁護側最終弁論
Judgments and Opinions  判決・意見書
Narrative Summary of the Court Proceedings  速記録要旨
  • 対象資料はA4で1000ページと想定します。それ以上に及ぶ場合は別途見積いたします。
  • 対象は日本語資料を想定します。英語資料の翻訳が必要な場合は別途見積いたします。
  • 納品は紙での複写物の送付を想定します。電子ファイル化が必要な場合は別途見積いたします。
  • 資料の確認漏れがないかチェックが必要な場合は、別途見積いたします。
  • 調査〜納品物作成までの期間は6ヵ月程度を想定します。

概算見積

項目 価格
複写(1000ページ分) \100,000
資料確認・選別作業(20人日) \400,000
送料・各手数料・交通費 \100,000
小計 \600,000
消費税 \30,000
合計 \630,000
  • この見積は2012年3月31日まで有効です。

費用

Taka様から上記見積り額の振込みが確認された時点で、作業を開始いたします。
振込み先をお知らせしますので、Taka様の連絡先をお知らせください。

以上、よろしくお願い申し上げます。



まあ、国会図書館に行って自分で調べれば、交通費と複写代しかかからないので、そちらをお勧めしますが。あるいは直接文献取り寄せを申し込むなら1000ページ5万円くらいで済むと思います。
ただ、南京事件関連のみ抽出して全部出せ、という要求となると自分でやるしかないでしょうね。その意味では上記の金額はまあ良心的な価格設定ではないかな、と自負しています。高いとお思いなら別の業者さんに頼んでください。

このエントリーは、コメント欄での書き捨てで要求している内容が如何にコストのかかる要求なのかを示すために作成しました。情報はタダじゃありません。
ですが、実際にこの価格を払ってでも知りたいと望む方がいればお知らせくだされい。請け負っても構わない金額をつけていますので(笑)。

  • Transcripts of Court Proceedings 速記録

公判廷の速記録。英文版と和文版がある。原資料としては、当館では朝日新聞社旧蔵資料と最高裁判所図書館旧蔵資料を所蔵する。マイクロフィルムとしては、米国議会図書館作成の英文のものを所蔵するほか、国際検察局文書中(憲政資料室所蔵 英文版: IPS-12 R7-59 和文版: IPS-12 R59-62)や国士舘大学附属図書館所蔵資料中にも収められている。復刻(影印)版としては、下掲 The Tokyo War Crimes Trial(英文)、下掲『極東国際軍事裁判速記録』(和文)がある。索引として、下掲 The Tokyo War Crimes Trial, Guide and Index, I & II(氏名・事項索引)、下掲朝日新聞社編『極東国際軍事裁判記録 目録及び索引』がある。

  • Transcripts of Proceedings in Chambers 非公開審理速記録

公開法廷でなく非公開で行われた審理の速記録(英文のみ)。非公開審理は、下掲 Court Papers中の申立てや請求等に基づき手続的事項や付随的事項の裁判に関して行われた。例えば、廣田弘毅の夫人の葬儀への参加のための仮釈放申請について(1946.5.20と5.21)、木戸幸一日記の返却請求について(1948.1.22)、など。原資料としては朝日新聞旧蔵資料と最高裁判所図書館旧蔵資料中、マイクロフィルムとしては国際検察局文書中に8 May 1946〜28 September 1948(憲政資料室所蔵 IPS-33)がそれぞれ収録されている。下掲 The Tokyo War Crimes Trial Vol. 22 : Proceedings in Chambers には影印版が掲載されている。

  • Court Papers 法廷文書

宣誓供述書、被告の罪状認否、弁護人の任命、被告の疾病の証明、公判開廷通告、弁護側の申立て、裁判所の命令、冒頭陳述、判決・付属書・個別意見、刑の言渡し、などを含む。1〜1740の番号が振られている。資料は英文のみ。米国国立公文書館(NARA)刊行のマイクロフィルム極東国際軍事裁判法廷文書、法廷証及び判決」にNos. 1〜1690が収録されている。1691以降については、国際検察局文書中のCourt Documents Including Orders, Rules of Procedure, and Copies of the Indictment and Motions of the Defense, 1946-48(IPS-29)があるが、欠が多い。文書番号順リストとして、国際検察局文書中にIndex to the "Docket and Chronology of Proceedings and Pleadings,"があり(IPS-28)、これは下掲 The Tokyo War Crimes Trial, Guide and Index IVにも収録されている。また、前掲のNARA刊行のマイクロフィルムには1〜1662の番号順リストであるRegisterが収録されている。Index to...では連続する番号の同内容の文書が一括して記述されているのに対し、Registerでは各番号ごとに記述がある。

  • Prosecution Evidential Documents 検察側提出証拠・未提出証拠

検察側から提出された証拠(提出され却下・撤回された証拠を含む)及び未提出の証拠。1から番号が振られている(枝番、無番あり)。資料は英文版と和文版がある。原資料としては、朝日新聞旧蔵資料と最高裁判所図書館旧蔵資料を所蔵しているが、両方をあわせても完全ではない。マイクロフィルムとしては、国際検察局文書中にNos. 1〜11529(IPS-18)、米国議会図書館が撮影したマイクロフィルム「外務省文書」に証拠資料中の外務省文書とその他の日本の資料、NARA刊行の「極東国際軍事裁判法廷文書、法廷証及び判決」に証拠資料中の日本の軍・政府文書が収められている。国際検察局文書中の索引(IPS-17)は、事項・氏名を標目とする英文の目録カードをアルファベット順に撮影したものと文書番号を標目とした英文の目録カードを番号順(1〜11529 欠多し)に撮影したもの、及び1-4097の枝番を含まない番号順リスト Master List of Documents according to Document Number が収められている。下掲 The Tokyo War Crimes Trial, Guide and Index V には、却下された証拠の速記録掲載順リストが掲載されている。日本語の文書のリストとして、すべての文書を網羅していないが最高裁判所図書館作成の「検察側文書 索引」と当室作成の前掲「極東国際軍事裁判法廷文書、法廷証及び判決」のマイクロフィルム収録資料の一覧(当室ではこの索引や一覧等を基に網羅的なリストを整備中でいずれPDFファイルにしてこのページで公開予定)。また、索引として下掲朝日新聞社編『極東国際軍事裁判記録 目録及び索引』がある。この『目録及び索引』では、検察側文書は"P"で示されている。

  • Defense Documents 弁護側提出証拠・未提出証拠

弁護側から裁判に提出された証拠(却下・撤回された証拠を含む)及び未提出の証拠。1から番号が振られている(枝番、無番あり)。資料は英文版と和文版がある。原資料としては、朝日新聞社旧蔵資料と最高裁判所図書館旧蔵資料を所蔵しているが、両方をあわせても完全ではない。マイクロフィルムとしては、国際検察局文書中にNos. 8〜3087(IPS-20)とNos. 5〜6251(IPS-21)の2綴りが収録されている。国際検察局文書中の索引(IPS-19)は、文書番号を標目とした英文の目録カードを番号順に撮影したもので、Nos. 1〜4091、無番号とNos. 1〜3084、Nos. 1〜3101K の3種類がある。下掲 The Tokyo War Crimes Trial, Guide and Index V には、却下された証拠の速記録掲載順リストが掲載されている。和文の文書のリストとして、すべての文書を網羅していないが最高裁判所図書館作成の「弁護側文書 索引」がある(当室ではこの索引を基に網羅的なリストを整備中でいずれPDFファイルにしてこのページで公開予定)。また、索引として下掲朝日新聞社編『極東国際軍事裁判記録 目録及び索引』がある。この『目録及び索引』では、弁護側文書は"D"で示されている。

  • Court Exhibits 法廷証

裁判所により採用された証拠(法廷証)。検察側文書番号、弁護側文書番号に加えて法廷証としての1から3915までの通し番号(枝番あり)が振られている。資料は英文版と和文版がある。当館では、原資料としては朝日新聞社旧蔵資料と最高裁判所図書館旧蔵資料、マイクロフィルムとしては、国際検察局文書中のCourt Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47(英文・和文)(IPS-16)、Exhibit of the Prosecution and of the Defense, Introduced as Evidence before the IMTFE, 1945-47(英文1〜3609)(IPS-14)、NARA刊行の「極東国際軍事裁判法廷文書、法廷証及び判決」(英文のみ)、国士舘大学附属図書館所蔵資料(和文のみ)を所蔵する。英文の番号順リストとして、国際検察局文書(マイクロフィルム)中に Index of Exhibits(IPS-15、IPS-13(Roll 2: 1-3375のみ))及び「極東国際軍事裁判法廷文書、法廷証及び判決」中の List of Exhibits (これを紙に打ち出し製本したものが当閲覧室に備え付けてある)がある。リストには当該法廷証の検察側文書番号、弁護側文書番号も参照として掲載されている。和文文書のリストとしては、最高裁判所図書館作成の「法廷証 索引」がある。また、索引として下掲朝日新聞社編『極東国際軍事裁判記録 目録及び索引』がある。この『目録及び索引』では、法廷証は"E"で示されている。

  • Summation 検察側最終論告と弁護側最終弁論

検察側最終論告(一般最終論告(A〜K)、被告個人ごとの最終論告)と弁護側最終弁論(一般最終弁論、被告個人ごとの最終弁論)、弁護側弁論に対する検察側最終意見から成る。原資料としては、朝日新聞旧蔵資料と最高裁判所図書館旧蔵資料を所蔵。マイクロフィルムとしては、国際検察局文書中に英文・日文の資料(IPS-26)を収録。

  • Judgments and Opinions 判決・意見書

判決(1〜10章)、付属書A、B、オランダ代表レーリング判事意見書、インド代表パール判事判決書、フィリピン代表ハラニーヨ判事同意意見、ウェブ裁判長別個意見、フランス代表ベルナール判事反対意見から成る。Court Papers Nos. 1738〜1738-Gとして配付された。また、判決は速記録にも収録されている(48413頁〜49858頁)。原資料としては、朝日新聞社旧蔵資料に英文と和文の判決・付属書・個別意見の全部が収録されている。マイクロフィルムとしては、国際検察局文書中の Copies of Judgments of the IMTFE, 1948(憲政資料室所蔵 IPS-23)に英文全部と和文の判決・付属書が収録されている。下掲 The Tokyo War Crimes Trial, Vol. 20-21には英文の全部の影印が掲載されている。

  • Narrative Summary of the Court Proceedings 速記録要旨

公判速記録のページに沿って要旨をまとめたもの。各ページの左側余白に速記録のページが示されている。速記録全体について作成されておらず、国際検察局文書中には1946.6.14〜1948.2.10の分(憲政資料室所蔵 IPS-12)を収録している。なお、下掲 The Tokyo War Crimes Trial, Index and Guide IIIでは、これとは別に速記録全体について独自に作成したものを収録している。

http://rnavi.ndl.go.jp/kensei/entry/IMTFE.php