史実派の態度が否定派を先鋭化させているというのはあるかも知れない。

ちょっと前の話ですが。
「にわか」を含めた否定派の主張がデタラメだというのは散々指摘されていますので、ここでは特に詳述しません。

確かにあなた方のおっしゃることのほうが正しそうに見えるし不勉強な右の人をからかってバカにするのもスカッとするだろうけどさ、そんな「インテリ」で「見下した態度」の左の人のせいで一部の右のひとが先鋭化してるっていう自覚を少しはもったほうがいいとおもいますよ。
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http://togetter.com/li/487673

なるほど、「左の人」と呼ばれる史実派の態度が「一部の右のひと」と呼ばれる否定派を先鋭化させている、というのはあるかも知れません。

大して興味も知識も無かった人が２ｃｈなどでデタラメを吹き込まれ、ちょうどいい侮蔑相手として中国や史実派を認識して「俺が真実を教えてやるぜ」というつもりで史実派に挑発を仕掛けたら散々ボコボコにされて逆恨みした、としか言いようがありませんけど。
まあ、人によって最初っから露骨に挑発的な人もいれば、一応は慇懃な人もいますから、慇懃な態度で接したのに史実派から滅多打ちにされれば「何でそこまで言われなきゃいけないのか」と恨みに思うというのも、まあ人間として理解できなくはありません。

とは言え、それ以前から史実派に対して、否定派から「工作員」だとか「反日」だとか言いがかりをつけられ、それ以外にも散々な人格否定を繰り返され、いくら証拠を示して説明しても同じデマを繰り返されてきたという経緯があります。
「30万人も一日で殺せるわけが無い」とか「日本軍にそんな弾はない」とか、何回説明させりゃ気が済むんだ、とか言いたくなる初歩的なデマを持ってこられると、史実派の人だって別に聖人君子なわけじゃありませんから、「いい加減にしろ」という態度になるのもわかります。
中には一見慇懃な態度で質問しながら、最初っから理解する気皆無で延々と絡み続ける「どちて坊や」的な否定派もいますしね。

私個人的にも、本気で知りたいなら基本書くらい読んで来い、と言いたいですね。九九も知らない人に微分積分を教えるようなもので、議論の前提となる基礎知識を共有してなければ話になりません。

「「インテリ」で「見下した態度」」と言いますけど、議論したいならその基本くらい踏まえてくるのは当たり前で、「30万人も一日で殺せるわけが無い」とか言われても、そりゃ真面目に相手にする気にはならないですよ。それに「不勉強な右の人」に対して基本書読め、と言っても読んできた試しが無いですし。

もう一点

「不勉強な右の人をからかってバカにする」と書いてますけど、そもそもWEB黎明期から南京事件に対して書かれたサイト・ブログに対して「南京事件は捏造」「中国のプロパガンダ」とか言って、散々罵倒、侮辱してきた前史を無視されるのは困ります。
デタラメと中国人蔑視を日本のネット上の広範にばら撒いてきた責任は、誰も取っていません。ネット上にばら撒かれたデタラメは今もなお悪質な病原体のように否定論に騙される犠牲者を増やし、その犠牲者を感染源として増殖を続けているわけです。産経新聞や在特会などの極右団体が増殖を加速させていることは言うに及びませんが、それを真に受け容易に感染源となっている「不勉強な右の人」もまた大きな問題でしょう。

資金力と政治力を有する産経新聞のような大規模な汚染源に対抗する手段を持たない史実派にとっては「不勉強な右の人」に対して懇切丁寧に説明している余裕なんかありません。
現状で有効な対策は、デマの感染者を治療するよりもこれからデマに感染する人をどれだけ減らせるか、でしょう。

「不勉強な右の人をからかってバカにする」ことは、否定論がバカな内容であることをまだ感染していない人たちに対し知らせることになり、結果として感染者を減らしていると言えるでしょう*1。たとえ「一部の右のひと」を「先鋭化」させるリスクを負っても意味はあると私は思いますね。

*1:否定論に傾いていた人でも公言していなければ後戻りできますし。