「証言の裏付け」をとっていないことを問題視する人は国連北朝鮮人権委員会の報告書も問題視するんですよね?

これまでに知られていないような新しい内容はなさそうですね。

慰安婦証言の裏付け調べず=石原元副長官

時事通信 2月20日(木)14時0分配信
 石原信雄元官房副長官は20日の衆院予算委員会で、1993年に河野洋平官房長官談話をまとめた際、作成の基となった元慰安婦の証言の裏付け調査は行っていなかったことを明らかにした。また、談話作成に当たり韓国政府と調整したかどうかについて「作成過程で意見のすり合わせは推定されるが、私は承知していない」と述べた。日本維新の会山田宏氏への答弁。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140220-00000103-jij-pol

「証言の裏付け」云々についてはこれまで何度も言及されていますが、石原氏が「ヒヤリングを通して真実であることに間違いないという担当官の報告が出た」「政府としては、彼らの心証を大事にしていこうと考え、それが強制性の認定につながった」「全体の流れとして、彼女たちのおかれた状況からして、やはりその意に反して慰安婦とされたということにしないわけにいかない」と言っていることは産経記事では当然のように無視されています。
以下は2013年8月に書いたエントリーです。

産経新聞のいう「信憑性の調査」なるものが何を意味するのか、想像するに証明する文書などがないかということでしょうが、元々「女性を強制連行して売春を強要せよ」などという行政文書など存在するわけもありません。これは韓国軍慰安婦についても同様です。一方で「オランダの軍事法廷における被告の日本軍人の供述」や当時の植民地朝鮮の状況を踏まえれば、当事者証言で充分に強制性の証明は可能です。実際、石原氏もこう言ってます。

一六人のうち、自分の意思ではなく慰安婦にさせられた、あるいは騙されてなったという人が間違いなくかなりいる。これはヒヤリングを通して真実であることに間違いないという担当官の報告が出たのです。日本政府も韓国政府も、担当官にはなんらのプレッシャーをかけてないわけです。人道的立場でヒヤリングをやってもらい、その報告を受けたわけです。それを政府としては、彼らの心証を大事にしていこうと考え、それが強制性の認定につながったわけです。
(略)
それは全体の流れとして、彼女たちのおかれた状況からして、やはりその意に反して慰安婦とされたということにしないわけにいかないということだったんです。

http://www.awf.or.jp/pdf/k0003.pdf

当事者証言を聞いたうえで担当官がその信憑性を判断したわけです。証言内部の整合性が取れていて、当時の状況を踏まえて蓋然性が高ければ、信憑性があると判断するのが、普通です。強制性を明示した文書での裏づけがなければ信用しない、というのならほとんど全ての犯罪は立証不可能になります。

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130807/1375896836