これって武力行使の妥当性を判断する根拠を国会に示すつもりはないってことだよね

この件。

衆院予算委>「武力行使に国会の承認」…安保法制で首相

毎日新聞 10月6日(月)11時45分配信
 衆院予算委員会は6日、安倍晋三首相と全閣僚が出席し基本的質疑を行った。首相は、集団的自衛権の行使を含む安全保障法制のあり方について「(自衛隊の)防衛出動、武力行使には国会の事前事後の承認が必要になる。そういう法律になっていく」と説明。「(武力行使の)新3要件を満たすと判断した場合は、事実を含めた情勢認識などの情報を国会や国民に適切に公開することが極めて重要だ」と述べた。階猛氏(民主)への答弁。
 階氏は、政府が「国民の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」など新3要件に照らして武力行使を決める際、判断の根拠を特定秘密保護法で特定秘密に指定し、恣意(しい)的に隠す懸念があるとただした。
 これに対し首相は、特定秘密保護法に関し「首相である私等がしっかりと中身を見ることができ、透明性、政治レベルでの把握が進んでいくのは間違いない。さらに二重三重の仕組みにより、恣意的で不正な運用はできない」と説明した。また衆院解散・総選挙の時期について、首相は「今の段階ではまったく考えていない」と述べた。松野頼久氏(維新)への答弁。午後も次世代の党など野党議員が質問する。【村尾哲】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141006-00000038-mai-pol

恣意的運用を否定=秘密保護法で安倍首相―衆院予算委

時事通信 10月6日(月)10時5分配信
 安倍晋三首相は6日午前の衆院予算委員会で、12月に施行する特定秘密保護法について「二重三重の仕組みによって、恣意(しい)的な、不正な運用はできないということになっている」と述べ、政府による意図的な情報隠蔽(いんぺい)の恐れはないとの認識を強調した。
 民主党階猛氏が「政府にとって不都合な情報が特定秘密に指定され、国会に開示されない可能性がある」とただしたのに対し、答えた。
 首相は同法に基づく特定秘密の指定や解除を行うための運用基準に関し、「一定のルールが作られ、首相である私等がしっかりとその中身も見ることができる。基本的には透明性、政治レベルにおける把握が進んでいくのは間違いない」と語った。
 首相は消費税率の10%への引き上げについて「昨年も行ったマクロ経済の専門家による議論を早めにスタートしたい」と述べ、有識者の意見を聴いた上で年内に判断する意向を重ねて表明。10%とする場合の国会審議は「すでに法定で引き上げが決まっている」と不必要との見解を示したが、先送りを決めた場合については「法改正が必要であるから、国会で審議してもらう」と語った。
 衆院解散に関しては「今の段階では全く考えていない」と述べるにとどめた。いずれも維新の党の松野頼久国会議員団会長への答弁。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141006-00000019-jij-pol

政府にとって不都合な情報が特定秘密に指定され、国会に開示されない可能性を否定しない安倍政権

「政府にとって不都合な情報」が隠蔽されることを懸念する質疑に対し、「首相である私等がしっかりとその中身も見る」っていう答弁では回答になってないばかりか、事実上「政府にとって不都合な情報」は国会に隠しますと宣言しているに等しいですね。脱税容疑者に経理資料をチェックさせるようなものですが、今の日本のメディアにはこれを追及する能力はないでしょう。

政府が行う/行った武力行使の是非を判断するに必要な情報を政府が秘密隠蔽法で都合の悪い部分を隠してしまうわけですが、自民党が圧倒的議席数を取ってしまうとこういうことも国会ではほとんど問題視されずにスルーしてしまうという悪例です。右側にある強力なジェットエンジンである自民党に対して、自転車並みのブレーキでしかない公明党の存在価値って一体なんだろうとか思ってしまいます。