職業紹介令(1940年)が慰安婦保護のためというデマ

(コメント欄)
通りすがりの人 2012/01/18 19:20
http://www.soutokufu.com/warehouse/img/52.jpg
毎日新報 1939年11月17日
私設紹介所も許可制、職業紹介所は国営へ移管、同時に実施
慰安婦の紹介所が許可制になった。

http://www.soutokufu.com/warehouse/img/53.jpg
毎日新報 1939年12月3日
人事紹介業を明朗に, 産業戦線女性を保護, 職業紹介令, 今月の中に発布

見ての通り、「慰安所も含め」不法な紹介業が行われないように紹介所を許可制にしたという記事だ。
慰安所の募集と称してただの女衒へ女性を売る連中が後を絶たないから、こうやって紹介所や紹介業を許可制にする必要が出てきたという現実がちゃんとある。
何故これを無視するのかな?

http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20120114/1326640561#c

捨てハンコメンタがドヤ顔で出している資料ですが、これは1940年1月15日に出された朝鮮職業紹介令に関する事前報道です。これは1938年に制定された職業紹介法の外地版であって、不法な紹介業を取り締まることを目的とした法律ではありません。
簡単に言えば、国家総動員法の枠組みで労務動員を管理するために、職業紹介所を国営化し労務供給事業について許可制にする法律です。つまりは労働統制という国家社会主義的な政策のひとつです。朝鮮での適用が遅れた理由は、日本国内と違って労務動員を行うための社会インフラが未整備で職業紹介所自体少なかった点が挙げられます*1
ですので、挙げられている資料は、慰安婦保護を示すものでは全然なく、むしろ朝鮮人を強制動員、強制連行した国家犯罪の実態を示す証拠の一部なわけです。

国家総動員法という教科書にも出てくるくらい有名な歴史的事実に関連する背景を全く理解していないか、意図的に無視したのか、いずれにせよ、資料の一部を切り出し、不適切な文脈で慰安婦問題と結びつける悪質な改ざん行為の一例と言えます。