国連軍慰安婦・韓国軍慰安婦の研究の担い手

国際的に非難されている日本軍慰安婦問題に関して、カウンターのつもりで否認論者が利用しているのが、国連慰安婦韓国軍慰安婦の問題です。
“韓国は隠している”、“サヨクは韓国に対してはダンマリ”といった主張とセットになっていることが多いかと思います。

先ごろ、歴史学研究会などが安倍政権の歴史認識を批判する声明を出しましたが、それに対しても反日扱いするようなネトウヨのレッテル貼りが横行し、“韓国に対しては何も言わない”的な非難もありました。

ところでその歴史学研究会が編んだ慰安婦問題に関する書籍がこれです。
「慰安婦」問題を/から考える――軍事性暴力と日常世界

これには金貴玉氏が寄稿しており、韓国軍慰安婦に関する詳細な記述を掲載しています。右翼週刊誌が韓国ヘイトと日本軍慰安婦問題矮小化を狙って嘲笑気味に掲載する韓国軍慰安婦記事などとは比較にならない、詳細なデータと冷静な論考が載っています。

西岡力被告は排外主義目的で慰安婦問題を矮小化し排外差別を煽り、気に入らない論者に対する脅迫行為を煽る性向を持っていますが、そのようなエセ専門家ではなく、日本軍慰安婦問題に詳しい林博史氏は以下の書で、国連慰安婦韓国軍慰安婦・基地村慰安婦まで踏まえた詳細な論考を掲載しています。
軍隊と性暴力―朝鮮半島の20世紀

この本は、タイトルの通り朝鮮半島における軍隊と性暴力に関する研究で、日本軍慰安婦の研究と共に、国連慰安婦韓国軍慰安婦・基地村慰安婦に関する詳細な記述が載っています。ページ数的にもほぼ半分くらいが国連慰安婦韓国軍慰安婦・基地村慰安婦に割かれており、金富子氏、林博史氏、宋連玉氏、金貴玉氏、山下英愛氏らの手によります。

この2冊もろくに読まずにカウンターとして国連慰安婦韓国軍慰安婦・基地村慰安婦を挙げるような人は相手にする価値もないでしょうね。