先進国が防疫失敗の責任の擦り付け合いをしているうちに途上国では人が死ぬ

この件。
トランプ氏、中国との断交示唆 習氏と対話望まず(5/15(金) 3:59配信 AFP=時事)

COVID-19が最初に報告された国が中国であることは間違いありません。
しかしそれは原因ウイルスであるSARS-CoV2の起源が中国であることを意味するわけではありません。
ウイルスの起源を調査することは重要ではありますが、起源が不明のままでは防疫ができないわけでもありません。

防疫に失敗した先進国が最初に疾患を報告した国を非難し責任を押し付けようとする行為は、既に防疫ではなく政治でしかありません。それも多くの場合、防疫に失敗した国の政策責任者が自らの失敗の責任を他に転嫁しようとするものに他なりません。

 米中は、新型ウイルスの起源をめぐり非難の応酬を繰り広げており、両国間の緊張が高まっている。中国・武漢(Wuhan)で昨年12月に発生した新型ウイルス感染症について、トランプ氏は「中国から来た疫病」と称している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f5c6964127b44bb4a3a1360a6df93dbdef87c79b

こういう風に先進各国が“あいつのせいだ”を連呼して、貿易戦争の再開を示唆するなどして緊張が高まれば、経済的に弱い途上国は経済面でも打撃を受け、防疫対策もまともにできず、その結果、多くの犠牲者を出すことになります。

まあ、トランプ大統領にとっては、途上国の何十万人もの命よりも自身の再選の方が重要なのでしょうけどね。